しりとりの謎。

オレ流雑感
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 「しりとり」といえば、やったことがない人はいないくらいのポピュラーな遊びですよね。旅行中の移動時間とか、コミュニケーションをとって盛り上がりたいときに重宝します。ルールも単純だし、老若男女を問わず参加できます。

 そのルールですが、地域で多少異なるかもしれませんが、だいたいこんな感じで共通していると思います。

  1. 最期に「ん」がついたら負け
  2. 使える言葉は「名詞」のみ
  3. 一度でた言葉を使うと負け

 ここで注目したいのが、「しりとり」というゲームの根幹をなしているといっても過言ではない1のルールです。みなさんは考えたことがあるでしょうか? なぜ「ん」がついたら「負け」なんでしょうか。

 あ、いや、「ん」から始まる単語が日本語にないからだというのはわかってるんですよ。でもだからといって、誰も彼もがこの「ん」がついたら負けというルールに無条件で納得し、異議を唱えることすらしないというのは、とてもおもしろい現象だと思うんです。

 つまり、単純に「単語がない」という理由以外の、何か日本人のDNAに刻まれているような、無意識下でそのルールを認めざるを得ない神秘性が、そこにはあるような気すらするんですよね。

 そういった視点で見ると、この「ん」という文字はいったい何なんだろう? と、あらためて考えてみたくなるわけです。言語学的には「ん」は「撥音はつおん」というらしいですが、日本語の50音の体系上でも、ただ一つどこの列にも属さない、ある種独立した一匹狼的な性質を持っています。

 日本語の発音体系は「a.i.u.e.o」という5つの母音と、「k.s.t.n.h.m.y.r.w」という子音とのハイブリッドで構成されているのですが、この「ん」だけは例外です。語尾に5つの母音のどれも当てはまりません。これだけでもレアケースであるといわざるを得ないのです。

 つまりこのレアケースである文字「ん」は、その特別性から「ん」で始まる単語を存在させていないわけです。人間の発音のメカニズム上、「ん」で始まる言葉が発音しづらいから存在しないのか、それともレアケースだからこその敬意、恐れといった、いわゆる禁忌タブー的な思想でわざと「ん」で始まる言葉を作らなかったのかはわかりませんが、とにかくこの「しりとり」というゲームを作った人物が、日本語のこういった特徴をうまく利用してルールを設定したというところは、素直にスゴいと思うわけです。

 しかしなんで「ん」から始まる単語ってないんですかね? 日本語の文字表記の起源は5世紀くらいらしいですが、発音面でどこの言語の流れをくんでいるかは、まだ絞りきれていないようです。

 ただこれだけ長い歴史のなかで、「ん」から始まる言葉がないということは、なにか理由があるわけですよ。ある意味「避けてきた」という印象があるのも否めないわけです。毎年毎年様々な新製品が発表されますが、未だかつて「ん」から始まる名前の製品を見たことがありません。上述したように、やはりなにかタブーがあるんじゃないかと勘ぐりたくもなりますよね。

 私は外国語に精通しているわけではないので、憶測で判断せざるをえないのですが、日本以外でも、やはり「ん」から始まる単語というのは少ない傾向にあるように思います。調べてみるとアフリカ方面の言葉にはポツポツとあるみたいですね。例をあげてみましょう。

  • ンジャメナ(アフリカ中央部の国チャドの首都)
  • ンドラ(アフリカ大陸南部の内陸国、ザンビア北部の鉱業都市)
  • ンドゥール(セネガルの歌手・作曲家。『JOJO』にでてくるンドゥールはこの人の名前からとっていると思われる)
  • ンクルマ(アフリカ・ガーナの初代首相)

 これを見る限り、発音のメカニズム上でも「ん」が先頭に来るのは、なんとかクリアできそうです。そう考えると、新しい名前を考案するときに「ん」から始まる言葉を選ぶのもアリかな、と思います。どこかのメーカーがやってくれないかなあ。

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みたいな(笑)。目立つと思うんだけどなあ。

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