第50回 キン肉マン ゼブラ

オレ流超人批評
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技巧の神がパトロンの王位継承候補。そのテクニックはさまざまな分野をフォローする?
出身??
超人強度1億パワー
必殺技マッスル・インフェルノ
セイント・マッスルパンチ
主な戦績キン肉マン●

 彼は運命の5王子の一人として、王位争奪サバイバルマッチに参加しました。ポジション的にはフェニックスの次くらいに目立っており、シリーズの中でも強敵の部類に入るキャラなんだろうなあという予想を読者に感じさせるキャラでした。

 ただモチーフにシマウマが採用された理由は今でも謎であり(たしか彼は読者デザインの超人ではない)、ひょっとしたら『タイガーマスク』に登場するグレート・ゼブラ(正体は馬場)に対するゆで先生のオマージュなのかなあと想像したりもしています。

 余談ですが、アニメ『タイガーマスク』を観ていると、そこかしこに『キン肉マン』の元ネタかな? と思わせる技や表現がでてきます。あ、再放送してたんです、タイガーマスク。東京MXテレビで最近まで。ついつい観ちゃいました(笑)。

 さてこのゼブラ、登場初期は大将然とした余裕というか、尊大さ(これらはマリポーサに近いです)を感じさせるだけの、あまり特徴のないキャラだったのですが、実際に動き出したあとの設定は、2重人格の技巧派拝金主義者、というものでした。

 個人的には設定の後づけ感が浮いて出ているキャラに感じてしまい、いまいちのめり込めないキャラだった思い出があります。思うにゆで先生もはじめは彼のキャラをたいして考えていなく、後回しにしていたのではないのかなあ。ちょうどこの時、先生が腰痛で3ヶ月休養をすることになったこともあり、この期間に後づけ設定を行ったのではないかと踏んでいます(笑)。

 2重人格といった設定は、マンガではありがちな設定であり、とりたて驚きがあるものではありませんでした。黒のカラーを帯びると残虐キャラにチェンジするのですが、すでに残虐ソルジャーチームが存在していたため、子ども心に「キャラ被っていいのかなあ」と小さなツッコミを入れた記憶があります(笑)。

 同じ2重人格キャラとしては『キン肉マンⅡ世』にヒカルドが登場しますが、「正義でありたいが悪の本能が邪魔をする」という苦悩がドラマチックであり、2重人格キャラとしては彼の方に軍配があがります。

 技巧派という部分はそれなりにアピールできていたかと思います。ジャーマンからのジャパニーズレッグロール、キン肉族三大奥義の『マッスルインフェルノ』を使いこなすあたり、なかなかのものです。

 なにより超必殺技であった『キン肉ドライバー』を完全に破ったことが一番のアピールポイントでしょうか。ミキサー大帝の“他力本願キン肉ドライバー破り”とは違い(笑)、完全に自前ですから。ただせっかく技巧の神が乗り移っているのですから、もう少し技巧面が強調されてもよかったのではないでしょうか。そこら辺が少し悔やまれますね。

 そう考えると、彼のキャラで一番光っているのは拝金主義者の部分でしょうか。彼は自身のチームを結成するにあたり、大金をもって強豪超人?(これについては後述します(笑))を集めています。彼とメンバーとの繋がりは金銭であり契約であり、けっして心のつながりではありませんでした。このあたり、ゴリゴリの心の結束をもってする正義超人チームとの対比があり、わかりやすい対立構造を演出しています。

 彼が拝金主義者となった原因は、幼少期に苦しんだ貧しさからの脱却だったそうですが、その糸口が「正義超人協会」という謎の組織へ大金をもって裏口入会する、というわけのわからないものでした。

「正義超人である」ことの必要条件に「正義超人協会に属している」というものがあるとしたら、その入会条件は何なのでしょうか。家柄? 功績? いえいえ、読者的には「正義を愛する心」や「弱者を救う心」を持っている超人であれば、誰でも所属できる協会であってほしいものです。しかし裏口入会が存在するということは、その入会に厳しい選抜があることの証ですから、ひょっとしたら悪魔や残虐といった属性の違う超人が入会する場合の敷居が高いのかもしれません。

 そういえばバッファローマンは正義超人入りする直前、キン肉マンVSアシュラマン戦までは悪魔側に加担していました。ひょっとしたらこれは、その時点では裏口入会業者がバッファローマンからの入金確認がとれていなかったからなのかもしれません。

 そして試合が終わった直後に「入金確認できましたあ」との連絡があり、それをGOサインに彼は颯爽とヅラをとったのでしょう…って嫌だな、こんな転籍(笑)。ただ個人的にはそんな協会は都市伝説であり、きっとゼブラは詐欺に引っ掛かったんだろうと思っています(笑)。

 しかしそこで愛馬を含む全財産を使い果たした後も、彼は実力を伸ばしていく傍ら大金を稼いでいたわけですから、蓄財の面でも技巧派だったに違いありません。おそらく株か何かで大きな財をなしたのでしょう。野村証券の営業マンあたりからは「投資の神様」みたいな言われ方をしたかもしれません。「いえいえ、私は投資ではなく、技巧の神様です」なんつって(笑)。ゼブラの一言で明日の株価が動く、みたいな。

 それとも超人ボクシングのギャラが半端なかったのかもしれません。なんせスーパーヘビー級のチャンピオンですから。あ、ボクシングで稼げたんだったらわざわざ超人レスリングに鞍替えする必要ないか(笑)。

 結局金の力も虚しく、彼はキン肉マンチームに破れ去るのですが、これは金の結束が心の結束に破れたという以前に、雇ったメンバーの実力に疑問符がついていたような気がします。

 ザ・マンリキ、モーターマン、バイクマン、パルテノン。どいつもこいつも今一つパッとしません。技巧チームという名前のわりには、技巧を売りにしている連中とはとても思えないほどの体たらくぶりです。まあチーム名とその特性が一致しないのはゼブラチームに限ったことではないのですが(笑)、おそらくゼブラは「技巧」の観点を履き違えていたんだと思うんですよ。

 まずザ・マンリキ。彼は工具超人ですが、おそらく彼の技巧は超人レスリングではなく、モノづくりの点で発揮されていたに違いありません。木工とか(笑)。モータマンの技巧はモーター自身の性能が優れている「技巧」だったのでしょう。静音性とか(笑)。静音性、超人レスリングに関係ないでしょ?

 バイクマンの技巧は当然バイク性能です。ひょっとしたら、ライディングテクニックだったかもしれません。これも超人レスリングには残念ながら関係がありません。パルテノンは…彼を建造した職人が技巧派だったのでしょう。人間国宝級の(笑)。彼はただの結果作品です。もちろん超人レスリングとはちーとも関係がありません(笑)。

 このように、ゼブラは超人レスリングの技巧派を集めるつもりが、ベクトルの違う技巧派を多数集めてしまったんですね。つまり彼は技巧の「たくみ」を「たくみ」と勘違いしちゃったんですよ。そこが大きな敗因だったんです。まあキン肉マンチームが密かに6人投入されていたことに気づかなかったくらいですから(笑)、実はかなりのうっかり屋さんなのかもしれませんね。

※今回はキン肉マメさん、大地さん、サナさん、山本さん、バルカン聖人さん、佐藤さん、すぽわごさん、瀬戸さん、ほか、たくさんの方からリクエストをいただきました。ありがとうございました。

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