第38回 キン肉マン マリポーサ

オレ流超人批評
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飛翔の神をパトロンにもつ、王位継承候補。技の偽装問題がもたらした落とし前は痛かった?
出身 メキシコシティー
(モクテスマ星?)
超人強度 1億パワー
必殺技 偽マッスル・リベンジャー
モクテスマ・ディフェンス
鉄杭縛り
主な戦績 ロビンマスク●

 彼は『キン肉星王位争奪編』の、運命の5王子の一人として登場しました。キン肉スグルの超人強度が神に迫る勢いで成長していることを危惧した邪悪の5神が、彼を潰すために別の王位継承候補を立て、キン肉スグルの王位戴冠の邪魔をしたわけです。彼は邪悪5神の一人である“飛翔の神”のバックアップを受けて、このシリーズに出馬しました。

 運命の5王子が王位継承候補であることの根拠は、スグルを含めた彼ら6人が同日同時刻同病院で出生し、その後起きた病院火災のゴタゴタの最中に取り違え事件がおきたのではないかというものでした。つまりキン肉真弓・サユリの息子が本当にスグルであるかどうかの確証はない、という疑惑がことの発端なわけです。

 現在であれば「DNA鑑定をすればすぐわかるじゃん」といわれそうですが、当時はそういった技術がまだ確立されていなかったということにしてあげましょう。もしくは遺伝子科学の世界でも解析不能な要素がキン肉族にはあるということで、なんとか勘弁していただけないでしょうか(笑)。

 …とまあ、作品の物語背景に関する陳情を一通りさせていただきましたが、それでもマリポーサが王位候補なのは無茶があるなと。…だって根本的に肌の色が違うじゃん…さすがのオレも、これ以上の擁護はできないよ(苦笑)。飛翔の神にはもう少し考えて人選をしていただきたかったものです。

 そんなキン肉マン“消去法で真っ先に消される候補”マリポーサ(笑)ですが、他の王位候補(アタルを除く)と比べると、なかなか重厚なイメージを醸し出すことに成功しています。セコいフェニックス、金まみれのゼブラ、筋肉馬鹿のビッグボディに対し、彼はとても盗人出身とは思えない品格と冷静さ、大将としての不動心的な落ち着きを持っていました。

 座して語らずというか、少々のことで動揺しないというか。彼は自分の出番になるまでは、基本的にこのスタイルを通しているんですね。たとえチームメイトが敗れても、あまり焦りを見せないし、細かい戦況の変化にいちいちオロオロしないんです。

 いうなれば戦国時代の大将のイメージでしょうか。その点では、このシリーズを戦国城取合戦風に演出した、作者ゆでたまごの思惑に彼はうまく当てはまっていたといえるでしょう。

 そのファイトスタイルは、飛翔の神がパトロンだけあって、全身のバネを活かした華麗な空中殺法が基本です。“マリポーサ”という名前自体、スペイン語で“蝶”を意味するらしいですからね。またオプションとして、少年期にロビン家から盗んだ火を噴く杖“アノアロの杖”を使用した炎攻撃が付加されています。

 ただし圧倒的な格闘能力を感じさせるわけではなく、1億パワーという膨大な超人パワーをうまく転化できていないイメージがありますね。というか、ファイトスタイル的にこんな大きな超人パワーは必要なかったのでは? という印象が強いです。まあそのおかげで対戦相手であるロビンマスクに勝機がでてきたともいえるわけですが。

 事実、ロビンはこのマリポーサ戦に勝利します。しかもそれを皮切りに、その後はパルテノン、マンモスマンと、次々と強豪超人を撃破し、マンモスマンと並んでシリーズMVP超人なのでは?といわれるほどの活躍を見せることになります。

 このロビン株の急騰の理由としては、ボス級の敵(マリポーサ)を倒したことにより、おいそれと彼を負けさせることができなくなったということがあると思いますね。まがりなりにも王位候補(神)を破ったキャラが、それ以外の超人にあっさりと負けるわけにはいきませんからね。

 これがもしマリポーサと戦ったのがテリーマンだったとしたら、マッスル・スパークの練習の実験台になり、決勝を欠場するはめになったのはロビンだったかもしれません(笑)。そう考えると、マリポーサはロビン大飛躍への踏み台になってしまった感じですね。

 また、彼の大きな役割としては、『フィニッシュ・ホールドの壁画』を世間に知らしめたことがあげられます。これにより王位候補者はただ勝ち抜き戦に勝利するだけではなく、この壁画に描かれた3大奥義のいずれかをマスターしなければならない、という条件設定を追加されたわけです。

 その他にも『KINマーク』、『フェイスフラッシュ』と王位候補につきつけられた条件は山ほどあり、それらをほとんどクリアしないで王位を継承できたキン肉真弓の底抜けの幸運ぶりが、改めて研究対象にされるんじゃないかと思ってしまうくらいです(笑)。

 さて、時間が経つといつの間にか描かれた技のデザインが変わるという特殊な素材でできたこの壁画(笑)から、マリポーサは颯爽とマッスル・リベンジャーをチョイスし、実演を始めたのですが、結局はそれは似て非なる偽技であり、これを怒った御先祖様の天罰ビームが壁画から発射されて黒こげにされるという憂き目にあってしまいます。

 試合は『ロビン・スペシャル』でフィニッシュしたことになっていますが、実はこの“天罰”こそが致命傷だったのではないでしょうか(笑)。しかもその直後にフェニックスが『真・マッスル・リベンジャー』を公開したために、この面でも彼は踏み台というか、ピエロになってしまった感じがしますね。

 そう考えると、彼はロビン株を急騰させたり、フェニックスに箔をつけさせてあげたりと、自分自身は黒こげになりながらも他人をレベルアップさせてあげた、とんでもないあげまん(ちん?)超人であったことがわかります。それだけに御先祖様のした仕打ちはちょっと酷だったのではないかと、同情の気持ちがわいてしまう超人ではありますね(笑)。

※今回はJO uedaさん、大地さん、アノアロの杖は僕のものだろうさん、アツシーニョさんほか、たくさんの方からリクエストをいただきました。ありがとうございました。

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