第25回 イリューヒン

オレ流超人批評
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ロシアの赤き死のママリオート! ケビン戦はオリンピックベストバウトか!?
出身ロシア
超人強度120万パワー
必殺技デス・ママリオート
シベリアンタルラーナ
ザ・タービュレンス
主な戦績デストラクション○
ケビンマスク●
メルトダウン○
ヘル・イクスパンションズ●
(火の玉飛爺隊)

 イリューヒンは復活した「超人オリンピック・ザ・レザレクション」にて初登場しました。未知の強豪という扱いでロシア国内予選時からチラホラと露出があり、ニューカマーとしてはこれからの活躍を期待させる登場の仕方でしたね。ヘラクレスファクトリー出身のニュージェネレーションとともに表紙を飾ったりもしていたので(ヒカルドもそこにいましたが)、作者のゆでたまごも早くから活躍をさせるつもりでいた超人だったのかもしれません。

 そういう意図があったからなのか、オリンピック予選で彼はそれほど危機におちいってはいません。淡々と試練をこなしていったというカンジです。

 予選第3種目「ビーチ・フラッグスでイエイ!」では、コマンドー・ジョーとマッド・ペンギンに挑発され、静かな怒りをもって報復を遂行するなど、どちらかというと冷酷でストイックなイメージを醸し出していました。それが逆に不気味というか、この大会でのダークホースキャラを演出していましたね。あ、こいつはいいところまでいく超人だな、と。なんかエラそうな表現しちゃったけど(笑)。

 事実、最終予選ではミートとコンビを組んで(ムリヤリでしたが)「二人三脚でZEIZEI」を危なげなく2位通過し、本戦に進んでいます。初戦をシードという優遇も受け、二回戦でデストラクションを一蹴。準決勝ではケビンマスクと名勝負を展開し、見事なやられっぷりを披露しています。ただやられたとはいえ、オレはこのケビンマスク戦は彼の個性を最大限に発揮した試合として高く評価しています。

 イリューヒンの個性といえば、なんといってもあの「飛行機遺伝子(エアクラフトジェネティック)」による、様々な飛行機への変形でしょう。でも実はオレ、あんまり好きじゃないんですよね、アレ。

 というのも、オレにとって魅力ある超人というのは、あくまで己の肉体から繰り出される技や動きに目を見張るような個性のある超人なんですね。なんというか、技に説得力があるというか、この動きだったら現実でもアリかな(もちろん無理なんだけど)と思わせるというか。

 だからイリューヒンのように体が変形してまったく別物に変化してしまうような技はいまいち好きになれないんです。変形できるということで、なんでもアリになってしまう可能性があるじゃないですか。際限なく。

 じゃあこの試合で彼の何がよかったかというと、2つあります。一つはジャイロ・コンパスによる側面直立能力です。このジャイロ・コンパスという耳慣れない装置が登場したこと自体、意外さを感じましたね。とても目新しさがあり、新鮮なイメージを受けました。

 スカイキューブリングという地上数十メートルという高さにリングが設定されたこの試合では、「落下=死」という環境であり、落下の心配がない彼の能力は大きなアドバンテージでした。しかも脳天落下技すらこのジャイロ・コンパスによって効果はありません。この能力がケビンを苦しめ、彼のメイルストロームパワーを大きく引き出す結果となったのです。

 まあ結果的にその個性がそのまま弱点になってしまうというもろさもありましたが、試合を盛り上げた一因であったことは確かだと思います。

 そして二つ目は、その壮絶なやられっぷりです。エアクラフトジェネティックと側面直立能力という個性を存分に発揮し、試合は互角以上に進んでいきましたが、ジャイロ・コンパスを破壊されるとイリューヒンの勢いは失速し、ケビンの怒涛の攻めを許すこととなりました。

 ここで重要なのは、ケビンの奥底に潜んでいた、更なる能力を彼が解放させたという事実です。試合自体はケビンの「超人押し花」により9割方決着がついていました。そしてとどめの『ビックベン・エッジ』が決まり試合終了かと思いきや、とどめのとどめ、あの“至高の関節技”といわれる『OLAPオラップ』が炸裂します。

 これによりケビンをさらなる高みに押し上げた「バイプレイヤー・イリューヒン」としてのやられっぷりを評価したいんですね、オレ的には。ケビンの実力の底の深さを表現する手段として、彼は噛ませ犬になった感がありますが、それは彼が類稀たぐいまれなる実力をもっていたからこそはじめて表現できたわけです。ケビンの強さをイメージ付けたのは他ならぬこのイリューヒンであることを、大きく評価してあげたいわけです。

 事実、『OLAP』が登場したときは衝撃的でしたからね。それだけに超人オリンピックにおけるベストバウトはこの「ケビンVSイリューヒン」であると思うわけです。

 その後ミートに助けられた彼は、次シリーズの『デーモンシード編』にてアイドル超人の一人として再登場し、ミートのために見事メルトダウンを撃破します。現在の『究極のタッグ編』では完全に噛ませ犬に成り下がってしまいましたが、このまま負けグセがつくことなく、復活を果たしてほしい超人ではありますね。

 ちなみに彼はオリンピックロシア予選の決勝を『ジェット固め』なる技で勝利しているらしいのですが(新聞にそう書いてあった)、いまだに披露してくれたことがありません。このまま幻の技になってしまうのでしょうか。まあ初期設定が決まる前に作者のゆでたまごがテキトーに描いたやつだから、本人も忘れているんでしょうけどね(笑)。

※今回は浜名さんからリクエストをいただきました。ありがとうございました。

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