オメガ・ケンタウリの六鎗客編B(神を宿した者の言い分!!〜

  

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2019年7月15日(月) 栄光と弾丸の開戦!!
 関ヶ原立体浮遊リングで対峙するオメガチームとフルメタルジャケッツ。「ヘッ、もう一度…あのリングで闘える日が来るたァな」とブロッケンJr.がつぶやくと、「ああ、これだから世の中は面白い」とアタルは返します。そしてブロッケンが「なあソルジャー、あそこで闘う以上、これはオレたちフルメタルジャケッツの闘いであると同時に、あの超人血盟軍の闘いでもあるとオレは思っている。だから…ここに来られないアイツらのためにも…オレはこの闘い絶対に…」と、チームとして忌まわしい過去のあるリングでの雪辱に意気込みと、「あまり気負いすぎるなブロッケン。想いはオレも同じだ。同じ場所で二度は負けられん。しかしそこに囚われすぎてもまたいけない。確かに場所は同じだが、過去は過去。今は今の状況がある。やるべき仕事もまた違う」と血気はやる相棒をたしなめるアタル。そのうえで「それを理解してお前の最大の持ち味を発揮してもらいたい。お前の自由な発想で、今日という日を存分に闘え! それがオレからお前に与える指示だ。わかったな」とブロッケンの肩に手を置くと、ブロッケンは「イエッサ!」とそれを了承。そして両者ともにジャンプをして「待たせたな」とリングに着地。

 正義超人チームを目の前にアリステラは「フルメタルジャケッツ…いい名だ。ならばオレたちはさしずめオメガ・グロリアスとでも名乗っておくか」とチーム名を決定すると、「悪くない、それでいこう」と同意するマリキータマン。それを聞くや「じゃあいくぜ〜〜っ、オメガ・グロリアスのおふたりさんよ」と戦闘態勢に入るブロッケン。ここでサグラダ・ファミリアにいた委員長が一度待ったをかけ、遠距離ではあるがこの試合も宇宙超人委員会がレフェリングを務めたいと提案すると、両チームはこれを快諾。オメガ・グロリアスの先発はマリキータマン、フルメタルジャケッツは先発を務めようとするアタルをブロッケンが押しのけ志願し、「目にもの見せてやる!」と血気盛んにリングインしたところでゴングが打ち鳴らされます。

 まずは嵐のように猛然と手刀を振り回すブロッケン。しかしマリキータマンはそれを巧みにかわしていきます。「オレの覚悟をナメんな、食らえベルリンの赤い…」とブロッケンが早くもフェイバリットを繰り出そうとすると、マリキータマンはそれを白刃取りのような形でキャッチ。「小僧、覚えておきな。打撃ってのは…こうやるんだーっ!!」と、首相撲からの膝蹴りの連打。そしてローリングソバットでブロッケンを突き放す余裕の立ち上がり。やや焦り気味のブロッケンに対し、経験豊かで冷静な試合運びを見せつけます。

 序盤に強烈な一撃を食らいながらも、ブロッケンは「こ…こんなもんで倒れるかよ! オレはソルジャー隊長に選ばれたんだ! 血盟軍の…名誉のためにも…仲間の顔に泥を塗るような闘いは…絶対に…」と、己の責任感と使命感を口にします。すると後ろのコーナーから「ブロッケンよ」と声を掛けられ、ブロッケンが振り返ると、なんとソルジャーから強烈なビンタが飛んできました。

 何事かと一瞬面食らったブロッケンでしたが、アタルの眼を見るとその意図を理解し「そうだな、この大一番でオレは力み過ぎていた。おかげでようやく目が覚めたぜ」と、体中を支配していた気負いを取り去り、リラックスした状態となって次回に続く、です。

 立体浮遊リングにノスタルジーを感じているフルメタルジャケッツ。チームとしては敗北を喫した場所だけに、ゲンが悪いリングだといえるでしょう。しかしそれだけにその場所で雪辱を果たしたいという気持ちも強いらしく、特にブロッケンの方が気負いすぎて前のめりな感じなので、アタルが年長者の落ち着きでそれを御している感じです。

 このあたり、ブロッケンの若さを強調したいのかな、という感じですね。数ある実力者の中から選ばれたこと、超人血盟軍の絆を背負っていること、そして正義超人として落とせない一戦であること、これらの状況が多大なプレッシャーとなって彼の双肩に重くのしかかっている感じですね。それは今回のブロッケンの表情のほとんどに汗が描写されていることでわかります。これ初っぱなから気になりましたからね。「ずっとアセってるな、ブロッケン」て。

 そんなブロッケンに対し、アタルは「お前の自由な発想で、今日という日を存分に闘え!」と、若者の背中をドンっと押すような心強いエール。このあたり、年長者、人格者、そして教育者ともいえる彼のキャラクターが存分にあらわれています。『部下をやる気にさせるモチベーションアップ術』(対象:管理職)みたいなセミナーの講師でもできそうな勢いです(笑)。でもこんな勇壮な言葉をかけられたら、これは勝利の元本保証をされたのかな? なんて思いたくなりますよね。サイコマン戦のときみたく。それだけにまだまだ信用しちゃいけないな(苦笑)。

 アリステラは“フルメタルジャケッツ”を「いい名だ」と称賛。このあたり、ものすごく素直なんですよね、彼(笑)。敵方のことでも、いいと感じたことにはきちんと反応する様に、「やはり根はいい人なのかなあ?」なんて思ってしまうんですよ。でもって、触発された彼は自分たちのチーム名を“オメガ・グロリアス”と名乗りました。このあたりもね、妙に彼のかわいらしさが見え隠れするんですよ。「あ、あいつらいいチーム名つけやがったな。よ〜し、オレたちだって…う〜ん、そうだなあ…まず“オメガ”はマストで入れたいよな。あとは…何かオレたちの未来や繁栄が象徴されるものが欲しいな…繁栄…栄光…そうだ“グロリアス”だ! “オメガ・グロリアス”でいこう!」みたいな(笑)。かわいいな、あんな顔してるくせに(笑)。

 相手方のブロッケンも負けずに純粋です。即興で作られたチーム名に「じゃあいくぜ〜〜っ、オメガ・グロリアスのおふたりさんよ」と、素直に反応。付けた名前、すぐに使ってくれます(笑)。これにはオメガの二人もご満悦でしょう。「あいつ…嬉しいことしてくれるじゃん」みたいな(笑)。

 そして決戦の火蓋は切られ、まずはブロッケンとマリキータマンが先発。ここでもブロッケンの“気負い”は必要以上に強調されていて、当然立ち上がりはマリキータマンが有利に。まあ彼の汗描写を見ていれば、これは想定の範疇です。ではこの“気負い”がどうやって解除されるのかな? と思っていたら…なんと見開き大ゴマでの、アタルの強烈なビンタ! 隊長と隊員、上司と部下、年長者と若者、師匠と弟子。こういったすべての上下関係を強烈に主張した一撃をアタルは放ちました。そして語ることなく、眼でその理由を語る様に、アタルの「語ることがすべてではない」という“真・友情パワー”の真髄を垣間見ることができました。

 これで完全にブロッケンはリセット完了。眼で語る隊長に、隊員もきちんと反応するところにこのチームの信頼関係の強さを見て取れます。さて仕切り直しの序盤戦、どうなるでしょうかね。

 その他気になった点は
・「イエッサ!」というところにブロッケンの軍人気質が濃厚に感じられる。
・マリキータマンの2キャラの成熟にも期待だな。

 こんなところです。

 

 

 

 

 
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2019年5月13日(月) 神を宿した者の言い分!!
 「ザ・マンは味方である」という、フェニックスの想定外の発言に驚くアリステラ。「今お前は…何を言った?」と問い返すアリステラに対し、「戸惑うだろうな。だが何度でも言ってやる。お前たちは…大きな誤解をしている…ザ・マンは…お前たちの味方…」と繰り返すフェニックス。

 仇敵を実は味方だと言われ、激昂するアリステラ。「そもそも地球からオレたちオメガの民を追放した張本人がザ・マンではないか。その事実に嘘はない。それがどういう思考回路を辿れば我らの味方だという解釈に至るのか。どう考えてもあり得ないだろう」ともっともな理論で反論します。

 しかしフェニックスは「大昔と今では状況が違う。長い歴史の中には繋がるはずのなかったものが繋がってしまうこともある。今のお前たちは…もっと大きな存在のせめぎ合いの中で踊らされている…哀れな道化のようなもの。その犠牲に選らばれたことに関しては…同情の余地があると思っている」と、大いなる枠組みのいざこざにオメガの民が犠牲になっていると指摘。

 フェニックスの発言に動揺を隠せないアリステラはフェニックスの首根っこを掴み「黙れ! 我らを撹乱させようとしているのだろうがそうはいくか。万が一にもザ・マンが心変わりをして味方になったとしても、我らが紡いできた歴史がヤツを許すことは絶対にない。絶対にだ! 味方になることなど求めていない。その命で贖罪しろとトドメを刺しにいくまでだ!」と、初志を貫徹させるために、仇敵への敵意を改めて宣言します。

 しかしフェニックスは「神を身に宿したオレだからわかることもある。全てが明らかになった時、お前たちを含むこの世の超人はあまねくそのザ・マンに感謝することになるだろう。ヤツの超人への愛は…本物だったと…わかるはず…だ」と、あくまでザ・マンを擁護し事切れます。

 フェニックスの最後を見届けたアリステラは「まあいい。最後の話はともかく、コイツは思った以上にマトモなヤツだった。元からそういう素養があったのか。それともキン肉マンとの闘いが変えたのか。いやその両方か。とにかく…あのディクシアがかしずく気になっただけのことはあったようだ」と、フェニックスに一定の評価を与えます。

 するとゼブラを倒したマリキータマンが安土城に到着。「なんてことだ。生き残ったのが…オレとお前のふたりだけとは…」と嘆くマリキータマン。それに対し「すまない。指示を出した者として慙愧(ざんき)に耐えない。責任は多いに感じている」と謝罪するアリステラ。しかしマリキータマンは「何を言っている。オレたちはお前に命を預けてここまでやってきた。死は覚悟の上で行動している。だからヘイルマンもギヤマスターもルナイトも死してお前を守ろうとした。ヤツらは役目を果たしたんだ。お前がそれを気にしちゃいけない」と、アリステラを気遣います。

 そして「敗れはしたがパイレートマンもまだ生きている。六鎗客は半分になったがまだやれるさ。オレとパイレートマンとお前がいる限りオメガの希望の火は消えない。消えやしないんだ!」と、マリキータマンは改めてオメガの使命を奮い立たせ、そのモチベーションを鼓舞します。

 仲間のありがたい一言にアリステラも「そうだな…パイレートマンもいる。特にヤツは先ほどの闘いで例の謎の力についての重要なヒントを手にしたハズだ。その話も…」と、前向きに今後のプランを実行しようと気持ちを入れ替えます。

 スワローズ・ネスト城でダウンしていたスグルはようやく体力が回復し目覚めると、フェニックスが敗北したことをモニター越しに知ります。「まさか…あのフェニックスが負けたとでもいうのか…?」と、その事実を信じられない模様。そして「私が一世一代の大勝負を繰り広げてなんとか奇蹟的に倒すことのできたあのフェニックスがそんな簡単に負けるわけがないんだ! お…お前か〜〜っ、フェニックスをやったのはーっ!?」と、アリステラに激昂。

 それに対してアリステラは「いかにもこのオメガマン・アリステラ、お前とこうして再び会話ができて光栄だ。今は敵同士だがお前という超人には大いに興味があるからなァ。それはもうファンといっても差し支えないほどに! そしてたった今お前が最大限に評価しているスーパー・フェニックスはこの通りオレが倒した。これで少しは興味を持っていただけたかな? パイレートマンと闘っていくらか既に実感しているかもしれないが。これが我らオメガの民の力! その事実をオレはお前にまずはよく知ってもらいたいのだ、キン肉マン!」と、賞賛とも挑発ともとれる言葉を発します。

 するとスグルは「待ってろよ、アリステラ! フェニックスの仇は…必ず私が取ってやる!」と、打倒アリステラを宣言。「素晴らしい! 100点満点の答えだ。そうこなくては…」と、アリステラはそれを喜んで受け、両者にらみ合って次回に続く、です。

 今回はオメガの動揺、使命の再確認、そして結束が大きく表現された回でした。まず動揺ですが、決して許せない仇敵が味方であるという第三者レポートを突きつけられたことで生じました。まあ数億年レベルで恨んできた相手に対し、「え? そうなの? ボクの勘違いか、わかった許すよ」とはなれないですよねぇ(苦笑)。あそこでフェニックスが言っていることが信じられないという反応は、致し方ないことかと思います。「どういう思考回路を辿れば我らの味方だという解釈に至るのか」という文言に、その受け入れがたい感情が詰まっていますよね。数億年にわたり紡いできたオメガの常識からすれば、たしかにそれ以外反応しようがないですよ。

 ただフェニックスもよかれと思って言ってくれているのがわかります。もしオメガ軍がこのまま使命をまっとうすれば、それは結果道化を演じることになると忠告してくれているわけです。それがどんな不幸を招くのかはわかりませんが、ザ・マンについて「全てが明らかになった時、お前たちを含むこの世の超人はあまねくそのザ・マンに感謝することになるだろう」「ヤツの超人への愛は本物」と、最大級の賛辞をしているだけに、見えざる手によって踊らされ、闘う必要のない勢力が闘い、第三者が利する最悪の状況だけは避けたいと、最後の力を振り絞って説得を試みたわけです。

 その第三者が誰なのか、ということなのですが、至極単純に考えればサタンです。ただね〜、そんな単純なストーリー嫌なんですよ、個人的には(苦笑)。ですんで、サタンの上にも黒幕がいるのではないか、と予想するわけです。サタンすら利用されていると。で、サタン以外で大いなるステイタスとなると、最近ちょろちょろとフレーズで出てくる“神”ですよ。今回はこの神々が黒幕で、何かしら野望を持っていると予想します。

 神々が黒幕というと『王位争奪編』と同じなのですが、あのときは神々の中でも不良というかアウトローである邪悪神の企みでした。ですんで、今回は正調の神々が何かを企んでいるのではないかと。それこそ神々の集団の中でも中心的な権力を持つキャラクターがいたりして。

 そんな企てに対して、ザ・マンが人知れずそれを押さえようと盾になっているとか。ザ・マンは神の地位を降りて超人に寄り添った降臨神なので、神々と超人の中間の立ち位置にいるわけです。なので神々の野望を知る得る唯一の超人といえます。そしてよくよく考えると、ザ・マンは過去に神々が行った天罰“カピラリア大災害”から、超人という種の可能性を主張して絶滅から救ったという実績があります。そんな歴史を見るに、今回の黒幕が神々だとすると、ひょっとしたらまた“カピラリア大災害”を起こそうとしている、なんてことも考えられますよね。もしくはそれに準ずる天罰を用意していてそれをザ・マンが阻止しようとしている。フェニックスが言う「この世の超人はあまねくそのザ・マンに感謝する」とは、そんなことなのではないのでしょうか。

 ただ黒幕の野望とオメガの使命との関連性が繋がらない。オメガの六鎗客が利用されているということは、オメガの使命が達成されることイコール黒幕の野望の進捗が進む、ということと同義になります。オメガの使命は

@オメガの星を破滅から救うこと(=火事場のクソ力、マグネット・パワーの修得)
A仇敵ザ・マンの首を獲ること

の2点です。う〜ん、もし黒幕にとってザ・マンの存在が邪魔になるのならば…Aをオメガがやってくれれば楽ですよね。でも前回のシリーズでそれは悪魔将軍が寸前までやりかけたからなあ…。@の達成が黒幕の野望と一致する関連性は…まったく想像つかない(苦笑)。

 あとはサタンの旨みがどこにあるのか、ということです。前に予想したように、無の世界、理由なき破壊、殲滅等なのでしょうか。この作品におけるサタンのキャラ設定がいまいちフワっとしているので(笑)、予想が難しいです。そして邪悪神の旨みは…? う〜ん、わからない。

 とにかく色々な含みを持たせてフェニックスは倒れます。これってステイタスは死亡なのかな? 目に網点が入っちゃったんで、死亡なんだろうな。ちょっと可哀想だな、フェニックス。

 そんな展開となっても、アリステラは“仇敵ザ・マンの首を獲る”という使命を再確認し、それを実行することを意思表明します。これも軍団の大将としては当然ですよね。大将がブレちゃったら組織がガタガタになっちゃいますから。読者としては素直にフェニックスのアドバイスを聞いてくれ〜と思うのですが、実際はアリステラの行動のほうが当然だと思いますね。

 最後にオメガの美しい結束も見ることができました。マリキータマンとのやりとりは…もう正義超人ですよね、彼ら。アリステラのカリスマ性もさらにブラッシュアップされ、だんだん一角の人物に見えてきましたから。ものすごく仲間たちから信頼されているな、という感じで。前にも書きましたけど、アリステラはオメガのスグルですよ。スピンオフ作品で彼らを主人公にしたら、表現や演出を変えなくても普通にベビーフェイスとして読者に認識されるんじゃないかな…? ですんで、今回のシリーズは黒幕の野望もテーマなんでしょうけど、「地球の正義超人」VS「他世界の正義超人」という構図も裏テーマなんじゃないかなあ、なんて思ったりもしました。

 その他気になった点は
・屋外高層リングでの夕日は、フェニックスVSソルジャーを思い出させる。
・マリキータマンの「なんてことだ。生き残ったのが…オレとお前のふたりだけとは」のシーンは、テアトル東京のブロッケンJr.と酷似。
・それもまたオメガの六鎗客が正義超人っぽく見えるゆえん。
・マリキータマンは2の役割を熟知しているな。発言すべてが素晴らしい。
・マリキータマン、意外と熱いヤツだぜ。好きになっちゃうよ(笑)。
・スグルのフェニックス評価も最大級だな。
・スグルVSアリステラは実現するんだろうけど、分かり合えると思うんだけどな。

 こんなところですかね。

 あと令和改元記念でKindle自費出版本を無料配布いたしております。期間限定(2019年5月16日 17:00まで)です。ご興味ある方はこちらもどうぞ。現在第4巻まで発売中ですが、今後も発刊される予定です。第5巻の準備も少しずつ進めていますので、お楽しみに。

※サービスは終了しました。

 

2019年5月20日(月) キン肉マンへの誘惑!!
 モニター越しにスグルと対峙するアリステラ。「しかし哀しいことだなァ、オレとお前がこうしていがみ合わなければならないというのは。そうは思わないか、キン肉マン?」と切り出すと、以下のように俯瞰した超人界の現状論を語ります。

・キン肉星の大王になるためには神の信認が必要だったと聞く。
・だがなぜ何もしないあんなヤツらの許可を取らねばならないのか。
・そのシステム自体を不思議に思ったことはないのか。
・考えたこともないだろう。それはオレたち超人がヤツらに飼い慣らされているからだ。
・“神を疑ってはいけない”という考えはヤツらの洗脳である。
・お前には早く気づいてもらいたい。

 このようにアリステラは彼の持論を展開した後「そこでだ! オレはお前のことを個人的には気に入っている。だから満を持して提案しよう。オレたちと手を組まないか」と、予想外の誘いをスグルにかけます。さらに「本当に超人のための世創りを望むなら、神などという危険極まりない不確定要素は邪魔にしかならない。そしてその排除を実現できる可能性のある超人がこの世にふたりいる。それがオレとお前なのだ! そんなオレたちふたりが手を組めば神の時代は本気で終わらせることができる! 真の超人の超人による超人のための新時代が始まるのだ! どうだ? 面白いと思わないかキン肉マン!? そしてオレとお前がこの世の新たな神となるのだ」と、神不要論と新たな超人世界の創造を持ちかけます。

 それに対してスグルは「アリステラよ、私はできることならこの世の誰とも仲良くしたいと思っている。お前とだって闘わずに済むなら手を取り合い、オメガの星だって一緒に救う道を考えていきたい。だがしかし…今のお前と手を組むことは…私にはできない!」と、その申し出をきっぱりと拒否。「なぜだ?」と問うアリステラに対し、スグルは以下の理由を挙げます。

・お前は邪悪な念に囚われている。
・この世を良くしたいとかは頭で考えた理屈だ。
・その心の奥底は怨みの念に縛られ、その一点に衝(つ)き動かされている。
・よってそんなヤツとは手を組めない。

というもの。さらに続けて

・お前と手を組むということは、ザ・マンを倒すことになる。
・先ほどパイレートマンはそれを私にさせられないから手は組めないと私に言った。
・だがお前は逆に手を組もうと言ってきた。私がお前に賛同できない一番の理由はこの違いだ。

と、軍団内でのアプローチの矛盾を指摘します。スグルがなかなか鋭い指摘をしてきたことに対しアリステラは

・お前は頭がいいのか悪いのか全くわからんがその通りだ。
・結局オレはお前のことなど考えてはいない。
・オレが常に考えているのは何がオメガの救いになるか、それだけだ。
・星を救う、ザ・マンを倒す、神の世を終わらせる、全てはオメガの悲願に間違いないのだが、その優先順位は我らの中でもそれぞれ異なる。

と、ある種の開き直りを見せたかと思うと、六鎗客の中でも目的への微妙な温度差があることを口にします。そしてパイレートマンに対し「なぁパイレートマンよ、お前は星の再生こそ最優先だという立場だったが、それはオレの今の技も見てもまだ変わらぬか。それでキン肉マンにほだされたのか?」と、パイレートマンのスグルへの感化をチクリ。

 それに対してパイレートマンは「アリステラよ、吾輩は今このキン肉マンと闘ってよくわかったことがある。我々が目指してきた一連のオメガ救済計画には根本的な矛盾があった。欠陥といってもいいだろう」と、自分たちの行動規範に不具合があったことを示唆。「どういうことだ?」とアリステラが問うと、「そもそも我らは“火事場のクソ力”とはただの力と考えていた。超人強度の壁を崩す物理的な鍵にすぎぬと。だがそうじゃない。違ったのだ。“火事場のクソ力”とは…わかりあうという彼らの唱える心のあり方そのものだった。怨みの歴史に生きてきたオメガの民にはそれは理解に苦しむほどの」と、パイレートマンなりの“火事場のクソ力”の理解を口にします。

 するとアリステラは「お前は…何を言っているんだ。まさかとは思うが、もしやそれはこのオレに『ザ・マンとわかりあう道を探れ』とそういうことか」と、パイレートマンの心の変化に反論。しかしパイレートマンは「そこにたどり着けぬなら…この力の真なる解放は永遠に不可能。そのほかに道はもはや…ないと悟った」と、アリステラの反論に屈することなく現在の心情を正直に話します。

 同志の心境の変化を聞くも、当然受け入れられるはずもなく「何をバカげた…ザ・マンとわかりあう? できるわけないだろーっ!!! どうしたんだパイレートマン、今の試合を見ていたか? 散った仲間のおかげとはいえ、オレにもその力の片鱗は使えた。あの力を再び手にすればザ・マンとも張り合える。そこのキン肉マンと闘いさえすればオレにだってその力が…お前だってそれはもう実は既に手にしているんじゃないのかーっ!?」と、アリステラは激高し、パイレートマンに詰め寄ります。

 しかしパイレートマンは「本物の“火事場のクソ力”の威力は…そんなものじゃない」と、自分の棟梁が何も理解していないと哀しい目をします。それを見たアリステラは「しかしオレたちは! もうここまで準備したんだーっ!」と、背中のオメガハンドでリングマットをえぐると、超人墓場へ続くワームホールを誇示。「今さら後戻りなどできるものかっ! 気の遠くなるほどの遥か古から先祖代々託された悲願なんだぞ! それがもう僅か目の前に口を開けて…!」と、計画は止められないことを主張し、そのワームホールに目をやると…その空間に一人の超人が腕組みをして立っているのを発見します。

 その超人が「この通路ならもう使えんぞ」と口にすると、アリステラは「こちらから攻め込む前に向こうから仕掛けてくるとは。ザ・マン本人なら面白いが。いや、ヤツが放ったその手先か…」と、予想外の展開にも返り討ちの精神状態にスイッチ。そしてそのワームホールから徐々に安土城リングに登場した超人は…なんとキン肉マンソルジャー! そして次回に続く、です。

 やばい…展開が面白すぎる…(苦笑)。いやはやしかし今回はテキスト多かったなあ〜。入力大変でした…(泣)。でもそれだけストーリーがドラマチックに動いた、ターニングポイント的な回でしたね。

 まずはアリステラの“神っていったい何様なのよ?”理論から話は展開しました。彼の疑問や言い分はもっともで、「何もしないヤツら」「洗脳されているだけ」「不確定要素」といった端的な“神不要論”は的を射ています。強いて言えば“超人の創造主”ということでの敬意で今の関係性となっているのかな、とも思うのですが、この作品における神のキャラクター設定が不確定なのでなんともいえません。

 もちろんこのシリーズでそれはハッキリしていくと思うのですが、現時点では難しいです。見方によってはゆで先生のふわっとした設定に、登場キャラであるアリステラがツッコミを入れた、ともとれますよね(笑)。「ゆで先生がきちんとした設定をしてくれないから、あいつら(神)の役割や立ち位置、重要性がわかんねぇよ。だから役に立たないって思っちゃうんだけど」みたいな(笑)。これってなかなかに強烈な自虐ですよね。

 この“神不要論”に反論できないスグルに対し、アリステラはまさかの電撃共闘提案ですよ。これにはびっくりしましたけど、個人的には問題解決のチャンスだとも思いました。彼らは悪い連中ではないし、無駄な戦闘を回避して星の救済を協力する、という図がかけるからです。ただ問題は…ザ・マンを含む神の殲滅にも手を貸さねばならない、というところでしょうか。いまの関係図からいくとそれは無理ですよね。だってスグルはザ・マンと既に分かり合っちゃったんだから。今更戦闘ができるわけもない。そう考えると、なんでオメガの六鎗客は前戦の対完璧超人始祖のときに加勢に来なかったのかなと。あの時点では同盟を組んだ悪魔超人とともにウェルカムだったのに。遠すぎて間に合わなかったのかな? さすが宇宙の最果て、オメガケンタウリ星団(笑)。

 このアリステラの誘いにスグルが出した答えはNO。その理由がスグルらしく、スグルらしくない。らしいのは「邪悪な念に囚われた行動には乗れない」という点。これはホント、スグルらしい、わかりやすいNOですね。行動のベクトルが怨みつらみでは、確かに加勢しがたい。このあたりが正義超人のイデオロギーなんでしょう。オメガも正義超人の範疇なんだと私は思っているのですが、歴史の中に“仇討ち”が脈々と含まれているのは大きな違いです。でもこれはね…アリステラが悪いわけではないからなあ。彼の欠点とは指摘しづらいですよ。だからといって互いに譲歩できる部分でもないし…ただただ、現状で物理的に噛み合わない事実があるだけ、というところでしょうか。

 そしてスグルらしくないのが、相手の発言に矛盾があるからという、えらく理知的な理由です。確かにアリステラの言っていることとパイレートマンの言っていることは真逆です。ぜんぜん気づきませんでした、私(苦笑)。こんな論理的に正論を言うスグルは初めて見た気がします。それだけに違和感があるというか。でもそれについてはアリステラが「お前は頭がいいのか悪いのか全くわからん」と、私の代弁をしっかりとしてくれていますね(笑)。ゆで先生、用意周到(笑)。

 オツムが弱そうな相手から、予想外の強烈なピッチャー返しをくらったアリステラでしたが(笑)、開き直りと詭弁でそれをかわすという荒業を披露(笑)。この辺、若干もったいないです。せっかく前回でそのカリスマ性がアップしたのに、小者感を匂わせてしまいました。そしてその矛先はパイレートマンに飛び火しますが、もうパイレートマンは思想変革が起きてしまい、もとの志には戻れないようですね。ある意味これがスグルの真骨頂なんですど。アリステラのいう「ほだされた」というのは言い得て妙です(笑)。

 ただ彼の言う“火事場のクソ力”論はなかなかに注目で、これまたふわっとしていたこの力の定義が確立しつつあることを表しています。「“火事場のクソ力”とは…わかりあうという彼らの唱える心のあり方そのものだった」ですからね。深いですよ。さらには「そこにたどり着けぬなら…この力の真なる解放は永遠に不可能。そのほかに道はもはや…ないと悟った」と、悟りまで啓いてしまいました。これは完全にパイレートマン、ほだされてます(笑)。もうオメガの思想には戻れないかも。

 アリステラにとっては一枚岩だった軍団に初めて亀裂が入り、ショックだったでしょうね。ついつい大声を張り上げてしまいますが、ここで強烈なゲストが登場。ワームホールにシルエットが現れたとき、皆さんどんな気持ちでした? 心躍りませんでした? 私はワクワクしながらそのシルエットの正体を頭の中でデータ検索してましたよ(笑)。私のデータベースが弾き出したキャラクターは

@キン肉マンソルジャー 本命
Aジャスティスマン 対抗
Bザ・マン 穴
Cソルジャーマン 大穴(笑)

でした。まあ誰もが@を予想したと思うのですが、私はあえてのA押しでした。@を外した理由は「まだもったいない」という心情的なものです。もっと引っ張れるだろ、ゆで先生、みたいな(笑)。Aは一度このシリーズに出ているのでね。彼が因縁深きオメガの民と一戦交えるというのもヨダレものだったので、Aを願ったんですね。ちなみにB外しは謹慎しているからなあという理由で、C外しはこれやったらギャグだよ、という理由です。でもCだったらそれこそ伝説ですよね(笑)。

 結果的に登場したのはキン肉マンソルジャー! 最終ページのカッコ良すぎるたたずまいを見たときは、先ほど思っていた「まだもったいない」感はふっとんでしまいました。まさにベストタイミング! これで正解だよ、ゆで先生! みたいな(笑)。とにかくおいしすぎるぞ、キン肉アタル!

 その他気になった点は
・眉間にシワが寄るアリステラ。ホッケーマスクなのに(笑)。
・アリステラは意外とジェスチャー好き。「そこでだ!(パチン)」「お前なのだ!(ビシィッ)」みたいな(笑)。
・野望が強いな、アリステラは。
・「できるわけないだろーっ!!!」を見たら「ホレてまうやろーっ!!!」が頭をよぎった(笑)。
・『キン肉マン』では珍しいエクスクラメーションマークの三連打。
・それほどお怒りか、アリステラ。
・弱気なパイレートマンは、友情パワーに屈しそうになったタッグ時のサンシャインがダブる。
・一言もしゃべらないマリキータマン。

 こんなところでしょうか。今回はプレイボーイですぐに次の話が読めます。嬉しいんだけど、これからまた感想書かなきゃ。忙しいなあ(笑)。

 

2019年5月27日(月) その男、厚情につき!!
 安土城リングに突如現れたキン肉マンソルジャー。彼は平然とアリステラとマリキータマンの間を通り抜け、倒れているフェニックスの元に向かうと、彼を抱え上げそっとコーナーの端に移動させます。

 するとモニター越しにスグルが「に…兄さん…兄さん! アタル兄さんじゃないか! な…なぜそんなとこに兄さんが…!! い…いや、そもそも兄さんはあの闘いの後、キン肉星から出ていって一体どこに行ってたんですか〜っ!!」と、感情の赴くままの質問を投げかけます。

 それに対しソルジャーは「スグルが大王になれば少しはこの戦乱の世も収まるかと思っていたが、真の平和の実現とはなかなかに難しいものだなァ」と、答えにならない雑感を口にします。すると「なんだお前は? いや、名前だけは知っている。キン肉マンソルジャー…それも仮の名だったか。キン肉マンの実の兄、キン肉王族長兄のキン肉アタルだな」と、アリステラが詰め寄ります。

 「いかにもそのとおりだ」とソルジャーが身元を肯定すると、アリステラは「ここでお前は何をしていた? なぜ墓場に繋がるこの穴からお前が出てきた。完璧超人やザ・マンとは無関係のはずのお前が…?」と質問。それに対しアタルは「なんだも何もない。この穴は今のと超人界には不都合にして不必要な物だ。だからその情報を先に仕入れて埋めてきた。それだけのことさ」と、淡々と答えます。

 それを受けアリステラが「不必要? ハッ、なぜお前がそう判断する。そもそもこの穴の情報はどこから仕入れた。誰にでも簡単にわかるようなものではなかったと思うのだが」と矢継ぎ早に質問をすると、「神だよ、お前たちの嫌いな…」と天を見据えて答えるアタル。「また神か。だがどこのどいつだ」とさらに詰めていくと、「“残虐”の神だよ。オレはかつてあのソルジャーマンを倒してニセのキン肉マンソルジャーになりすました。そしてヤツはそのまま死んだ。だから本来ヤツのもとに現れるはずだった残虐の神は、行き場をなくして代わりにオレのところに現れたのだ。今さらながらヤツを亡きものにした責任を取れとオレのところにな」と、素直にアタルは答えます。

 するとアリステラは「残虐の神だと? あのニセソルジャー…いやむしろ本物のソルジャーというべきか。ソイツに憑りついたあの神がお前のところに来たというのか。要はその残虐の神がお前を丸め込んで手駒に使おうとしたわけか」と現状を確認。それに対しアタルは「さぁな、手駒かどうかはわからん。だがヤツのもたらした情報には、一定の信憑性が感じられた。整合性も取れている。だから信頼することにした。もっともオレ自身に責任があるという話も、まんざら否定できんしな」と、自身が行動するに至ったいきさつを話します。

 それを聞いたアリステラが「フォ〜フォフォフォ! ただの正義感ではないという自覚はあるわけか」と皮肉を言うと、アタルは「当然あるさ。オレは真っ当な人生を歩んできたわけじゃない。全てをスグルに押しつけ、己の責任から逃げ出したような無頼の輩。とても褒められた人物ではない。だがら、それでも何が正しくて何が間違っているか…くらいの判断はつくようになった。その基準に照らし合わせると、お前たちの行動は放置できるものではない。その感想はおそらく…そこにいるフェニックスが今回の一連の話を聞いて抱いた思いとほぼ似たようなものだろう」と、ストップ・ザ・オメガをはっきりと宣言。

 それを受けアリステラが「ではお前も我々が神の世を終わらせることに反対だと。それを邪魔立てに来たと。そういうことか?」と確認すると、アタルは「そんな小さな話ではない。そもそもお前たちは踊らされているにすぎん。もっと言えばお前たちとザ・マンを意図的に対立させ、闘わせようとしている存在がいる。ソイツにお前たちはいいように使われているだけだ。それを止めにきたまでのこと」と、フェニックスが今際(いまわ)の際に話したこととリンクする理由を述べます。

 オメガを利用する黒幕をほのめかすアタルに対し、「わからんなァ、サタンのことか!? だがオレたちは決してヤツにそそのかされて動いているんじゃないぞ。先祖からの悲願なんだ。だから動いている。そこに仕組まれたも何もないと思うのだが!?」と、現在の行動は自らの意志であることをアリステラは強調。しかしアタルは「それがヤツらの巧妙なところだ。本人の意志で動いていると信じ込ませながら、陰でいいように操る。その意味で間違いなくお前たちは利用されている。だから止めにきた。フェニックスやゼブラたちもこのオレも…」と、利用されている本人はそれに気づいていないと強調します。

 そんなアタルの主張に対し、アリステラは「このままじゃ平行線だ。まぁいい、要はお前はオメガの民がザ・マンと接触を図るのが嫌だということなのだろう? じゃあ力づくで止めるがいい。おあつらえ向きにオレは今超人墓場に向かう前に、そこに映っているキン肉マンと闘い、“火事場のクソ力”の洗礼を受けたい思っていたところなのだ! そこへお前が現れた! そこで提案をしたい。お前とキン肉マンがチームを組んで、オレとマリキータマンのふたりと闘うタッグマッチを今から行うのはどうだ!?」と、アタルとスグルの兄弟タッグ“リアル・マッスル・ブラザーズ”と対戦するという仰天プランを提案して次回に続く、です。

 今回はアタルとアリステラの問答でしたね。アタルの腰を上げさせたのが「残虐の神」というのは意外でしたけど。真ソルジャーたるソルジャーマンが死亡しているので、行くとこなくて来た、というのが涙ぐましい(苦笑)。でもマリポーサ(盗っ人ジョージ)も、ビッグボディ(ストロングマン)も、ゼブラ(パワフルマン)も全員生き返っていたのに、ソルジャーマンだけ生き返らなかったというのはどういうことなのかな? ゼブラなんてカピラリア七光線で灰になっても生き返ったのに(笑)。スグルのフェイスフラッシュで生き返らなかったのかな? 生き返る超人、生き返らない超人の境目は何なんでしょうね。

 アタルの言い分はフェニックスたちと同様で、「オメガの連中は利用されている」とういもの。しかしアリステラは「自分たちの意志でやっていることがどうして利用されていることになるのか」と反論します。当然ですよね。フェニックスやアタルが口にする理由では、納得しろといわれても納得できないですよ。私はオメガの六鎗客はそこまで聞き分けのない人たちだとは思っていないので、その彼らが納得できず反論するのはそんなに筋違いではないと思うんですよ。

 するとアタルは「本人の意志で動いていると信じ込ませながら、陰でいいように操られている」という、自覚症状なしでの操作術を受けていると説明…もはや催眠療法やマインド・コントロールのレベルです(笑)。これを言われちゃうと議論にならないですよね。オメガの六鎗客としては、もっとはっきり説明してほしいんじゃないでしょうか。黒幕が誰で、何が目的で、どういう方法で彼らを操作しているのか。

 でもその疑問は読者の疑問とも言えるわけで、そう簡単に明かすわけにはいかないでしょうね。物語が盛り上がらないですから。だからオメガの六鎗客と一緒にヤキモキするしかないですね(苦笑)。この苛立ちに耐えきれず、アリステラが黒幕の正体を「サタンのことか?」とカマをかけてみましたが、それに対してはアタルはどスルーです(笑)。まあサタンじゃないんですね、これは。アタルが“ヤツら”と表現しているところから、黒幕は複数いるということがわかるのですが…やはり神々なのでしょうかね。

 でもって、業を煮やしたアリステラの提案がタッグマッチですよ。そのカードがスグル&アタルVSアリステラ&マリキータマン! アタルのシングル戦しか頭になかったため、この提案にはびっくりしました。しかもスグルとアタルの実兄弟が組むという、ドリームタッグ。これは垂涎です。アリステラ、何気に有能マッチメーカーだな(笑)。

 リアルな兄弟がタッグを組むって、実はこの作品では初めてなんじゃないかな…? ありそうでなかったと思います。しかもそんじょそこらの兄弟じゃない。このコンビではある意味反則で、“敗北”という選択肢はありません。その観点からすると、勝敗が見えている試合になってしまうのですが、気持ちは高揚しますねぇ。アリステラが欲している“火事場のクソ力”に加え、アタルの“業火のクソ力”もどう絡んでくるのか。興味は尽きません。

 そしてこの時点でオメガとの対抗戦は終了することが確定です。アリステラはここで完全に止められてしまうことになります。相手が“殺さず”の総本山兄弟なので、死ぬことはないと思うのですが、野望は終了でしょうね。となると、その後の展開がどうなるのか。オメガの3名を加えて連合を組むのか。黒幕が神々だとしたら、その神々との対抗戦となるのか。そうなるとすればこのシリーズ、このタッグマッチ終了時点が折り返し地点になりそうです。

 その他気になった点は
・フェニックスを抱えるアタルに“厚情”を感じる。
・敵の警戒ラインをあっさりと横切るアタルの度胸および貫禄。
・今回の“その男、厚情につき!!”というタイトルはいいな。パロディだけど(笑)。
・今回も一言も話さなかったマリキータマン。

 こんなところでしょうか。話は変わりますが、届きました、キン肉マン「超人」 (学研の図鑑) 。

 キン肉マン生誕40周年企画として、学研とタッグを組んだ本格的な図鑑です。数多いる超人を生物学的イメージでカテゴライズし、その特徴や特性、生態をノンフィクション的に編集したフィクション図鑑となっています。その企画コンセプトは「この切り口で来たか!」という、肉企画を細々ながらやらせていただいている身としては、ある種ジェラシーを感じさせるほどの秀逸さ。学研という学参出版社が、このおふざけ企画(失礼(笑))を通したという英断にもただただ感謝です。よくわからないけど、フィクションの題材でオフィシャルに図鑑を創ったのって初めてなんじゃないですか(笑)?

 私は初回限定版を購入しました。だめですね“限定”とかに弱いの(苦笑)。びっくりしたのは、表紙に採用されたのがアトランティスですよ。まさかの大抜擢です。これは誰も予想できなかったんじゃないかな。ただこの図鑑は「超人を生物として紹介する」という基本規定があるため、水棲生物のアトランティスはイメージピッタリだったんでしょうね。たしかにここでテリーマンとかブロッケンJr.といった人間タイプが出てきても図鑑ぽくないですから(苦笑)。だからといってウールマンとかだと大抜擢すぎるし(笑)。生物イメージが強くて、図鑑チックで、それなりにメジャー。そう考えると確かにアトランティスしかいない。素晴らしい人選ですね。そして彼は「この図鑑の見方」ページでも例題となっています。ちなみに裏表紙はめちゃくちゃカッコいいファイティング・コンピュータが。これはロボ超人の代表としてかな? とにかくカッコいい。

 表紙をめくると巻頭言があるのですが、その文責は“文化超人学博士”の嶋田隆司と“国立超人博物館館長”の中井義則という、高名な先生方です…ってゆで先生やがな(笑)! このへんのおふざけ、学研として大丈夫なのかな? なんて心配しつつも、小ネタが効いていてたまらんです(笑)。各章の扉ページには完璧超人始祖が、創世記チックな文言と共にアクセントをつけています。神の使いたる完璧超人始祖にこれをやらせるセンス、これにも脱帽ですね。ちなみにそのオープニングがザ・マンで、エンディングが悪魔将軍(ゴールドマン)というハイセンス。ホントにわかってらっしゃる。

 

 このハイセンスな企画を実現させたのが、学研の芳賀さんという方だそうです。この方、実はあのジャンクマンを応募して見事採用された過去を持つ方だそうです。ジャンクマン以外にもハンマーヘッドとタキングを採用されています。すごいですよね。自分が考えた超人が、自分が企画した図鑑に載るって、どんな気持ちなんでしょうね(笑)。

 そんな肉愛に溢れた方が、図鑑を企画できる部署に在籍することになり、この企画を通したらしいです。コミックスとのコラボという前例のない企画だったので、全社会議まで至ってようやく決裁がおりたそうで。そこで上層部を後押ししたのが肉世代の社員たちで、「この企画を通さないで、ほかにどんな企画を通すんですか!」と、強力プッシュしたらしいです。ええ話やな〜(泣)。

 そんなテンションで完成したこの図鑑、ホントによく出来ています。登場する超人は700体。読者応募発表時に、ページの片隅に出ていた超人すら登場しています。ちなみに我がミスターカーメンはまるまる1ページもスペースを与えられるという好待遇。このあたりもわかってらっしゃる! 皆さん、ぜひ手にとってその楽しさを味わってみてくださいね。

 

2019年6月10日(月) 世界の鍵を握る兄弟!!
 アリステラが提案したタッグマッチ。「兄さんと私のふたりなら無敵じゃあ〜っ! 私たち兄弟で一緒にタッグを組んで、ヤツらをギャフンと言わせてやろうじゃないか〜っ!」と、スグルはテンション高くその提案にのってきます。「キン肉マンもああ言っている。あとはお前次第だ。さあどうするソルジャーよ?」とアリステラが念を押すと、アタルは「その提案は…呑めんな!」と、きっぱりと拒否。

 話の流れ的にありえないアタルの回答(笑)に、アリステラが読者を代弁して「どういうことだ!? なぜ拒否をする!」と問うと、アタルは即答せず、スグルに対して「スグルよ、オレと組んで闘おうなどと、本当に一点の曇りもない心で出した答えなのか?」と質問します。スグルが「も…もちろん…」と答えると、「腹部にそんな重症を負って本当に闘えるのか?」と再度質問。

 実際のところ、パイレートマン戦での激闘で負ったスグルの腹部の傷は重症。その事実を冷静にアタルは分析していました。そして「言っておくがコイツらはフェニックスとゼブラを倒したほどのヤツらだぞ。そんな相手にその傷を抱えてなお勝てると本気で考えているのか。ええ、どうなんだスグル?」と問い詰めます。

 そんな理詰めの問いかけにスグルは「だ…大丈夫だ、兄さん。こんな傷など屁でもない! それより兄さんと組んで闘えるなんてチャンスがこの先どれだけあるものか!? その機を私は逃したくないんだ…」と、体調よりも魅力的なシチュエーションを優先します。しかし腹からはさらに出血があり、立ち上がることができません。

 それを見たアタルは「ご覧のとおりだ。スグルは今、これ以上闘える状態ではない。お前たちの提案は受けることができない。残念ながら…な」と、スグルの意志を無視して答えると、スグルは「でも兄さん、私が闘わないと…他に誰がそのふたりの相手をするって言うんだ」と、素朴な疑問を口にします。

 現実問題、4王子側の勝者であるマリポーサとビッグボディはアタルのパートナー候補ですが、対戦相手の死亡によりワームホールが消失し、すぐには安土城には駆けつけられない状態。しかしアタルはひとつだけ解決策があるといい、「神の力を使わせてもらう。さぁ出でよ、残虐の神よ!」と、空に向かって残虐の神を呼び寄せます。

 するとその呼びかけに応えて残虐の神が登場。神々を敵視するアリステラは「フン、忌々しい」とそれを一瞥。「わざわざ自ら私を呼ぶとはキン肉アタル、大胆なことをしてくれる。私の提言どおり、神の1億パワーを受け取る気になったかな?」と、自身が憑依することを確認します。

 しかしアタルは「そんなくだらんものはオレにはいらん。そう言ったはずだ」と、その申し出をキッパリと拒否。「ではなぜ呼んだ。情報は全て与えた。その他に何を望むつもりだ?」と残虐の神が尋ねると、アタルは以下のように答えます。

・たかが下界のいち超人に1億もの超人強度を植え付けるというのは、とてつもないエネルギーを消費する行為のはず。
・だがその膨大なエネルギーを使ってひとつ別のことをやってもらいたい。
・知っていると思うが今現在、お前たちと同じ穴のムジナというべき存在のひとつ、大魔王サタンがこの世の3ヵ所に強力な結界を張っている。
・これだけはさすがに現世のいち超人の力ではどうにもできん。
・だがお前の備える神の力を使えば話は変わる。その結界に穴を開けて、ひとりくらいなら出せるはずだ。

と、結界を一部破壊して超人をひとりここに呼び寄せろとリクエスト。アタルのこの要求はキン肉大神殿、魔界、超人墓場の3ヶ所に伝わります。

 「どうだ? お前の力を使えばそれくらいできるだろう、いや…できるはずだ」と、アタルは強気に要求します。「ハハハハ、なかなか面白いことを考えるな、お前という男は。結論から言うとできないことはない。だがその力を使えば、お前に1億パワーを授けることは当面の間できなくなる。千載一遇のチャンスだぞ。それをそんな使い方で消費してしまって本当に構わないのか?」と残虐の神が念押しをすると、「言ったはずだろう。そんなまやかしの力に頼るオレではない。それにオレにとってはそんなものより今の要求を実現してもらえたほうがよほど力になる。だから頼んでいる」と、パワーよりもパートナーを望むアタル。

 そんなアタルの望みを聞いた残虐の神が「その力でサタンの結界を一瞬破ることは確かにできる。それでも時間はわずか一瞬。亀裂のスペースも小さなものだ。本当にひとりしか出すことはできぬだろう。それでもいいのか、たったひとりだぞ?」と最終確認をすると、「ああ…ひとりで十分だ。それでいい」と迷いなく答えて次回に続く、です。

 おお〜、夢の兄弟タッグ、まさかの拒否! 肉ファンの誰もが色めき立ったこの流れを、バッサリと切り捨てましたよ、アタルさん(苦笑)。これはこれで衝撃の展開です。いわゆるひとつの「だが断る」ってやつですね。アタルの後ろに岸辺露伴が見えましたよ(笑)。こんなKY発言をよどみなく発することができるアタル、そこにシビれるあこがれるぅ!

 とはいえ、アタルは弟の体調を案じての拒否なので、まあ理にかなっているというか、それもそうだろうといったところですね。真マッスル・ブラザーズの夢が潰(つい)えたのは悲しいですが、100%勝利が確定されている試合を見るというのも、少々興ざめであることは確かです。

 じゃあアタルが残虐の神の憑依を受け、1億パワーでアリステラとマリキータマンを一人ずつ撃破するのかというと、それも拒否。う〜ん、ワガママちゃんね(笑)。彼の信念からすると、外部ブーストを得る行為は「くだらない行為」であるらしく、1億パワーを受け入れたフェニックスをそこはかとなくディスっています(笑)。まあ今回のフェニックスについては情状酌量の余地があるので、蔑まないようにしましょうよ、アタルさん(苦笑)。フェニックスはフェニックスで、ミッション達成のために自分のプライドを捨てる覚悟でブーストを得たわけだからさ。

 彼の要望は、残虐の神の力でサタンが張った結界を一瞬だけ解除し、自分のパートナーとなる超人をひとりワープさせてほしい、とのことでした。この要望で「誰がアタルのパートナーに選ばれるの? ドキドキ選手権」がここに開幕(笑)。夢の兄弟タッグがお流れとなって物語のテンションが下がるかと思いきや、一気にV字回復を達成します。いや〜見事だな、アタルさん。いや、ゆで先生か。

 こうなるともう、今週は日本全国で「誰が選ばれるか」の大予想大会ですよ(笑)。当然私もね、予想しますよ、はい。エントリーされた超人は結界が張られた3ヶ所にいる誰かですよね。まずは誰がエントリーしているかおさらいしましょう。

■正義超人軍
・ブロッケンJr.
・ウォーズマン
・テリーマン
・ラーメンマン
・ジェロニモ

■悪魔超人軍
・バッファローマン
・ザ・ニンジャ
・ブラックホール
・アシュラマン
・ジャンクマン
・サンシャイン

■完璧超人軍
・ネメシス
・ネプチューンマン
・ザ・マン

 このようなメンツが誌面には出てきました。アタルとの関係性から考えると、当然“超人血盟軍”メンバーが有力候補となります。しかしアシュラマンはまだ負傷中っぽいし、バッファローマンは王位争奪編で事実上タッグを組んでいます。ということでこの二人を消去すると、残りはブロッケンJr.とザ・ニンジャということになります。

 そして未来的な事実を考えると、その後アタルと『超人特別機動警察隊(アンタッチャブル)』を組むことになるザ・ニンジャが大本命か!? ここで阿吽の呼吸を見せてからのアンタッチャブル結成というストーリーならば、今後の展開につなげるのにスムーズです。ブロッケンJr.もアタルの参謀に抜擢されたくらい評価が高いので、対抗ですかね。ですんで

本命:ザ・ニンジャ
対抗:ブロッケンJr.

となるかな…でもこれじゃあ誰でもできる予想でつまんないですよね(笑)。もう一捻り欲しいので、敢えて違った視点からの予想もしてみましょう。

 先ほどはアタルに関係する視点からの人選でしたが、今度はオメガに関係する視点で予想してみましょうか。アリステラと関係が深い、もしくは弟であるディクシアと関係の深いキャラが選ばれるとなると、当然仇敵である完璧超人軍からのエントリーが考えれるわけですよ。で、ここに一人、オメガとも関連があり、アタルにも関連があるキャラがいることに気づきます。そうです、ネメシスです。彼は完璧超人軍に所属していてかつ、アタルの血縁者です。オメガの仇敵軍団に所属しつつ、アタルの大叔父という、まさにこの闘いにはピッタリの人物です。“マッスル・ブラザーズ”とはなりませんが、“マッスル・ブラッド・リレイティヴ(キン肉族血縁者)”にはなるので、チームとしてもしっくりくるし。

 もしくはネプチューンマンか。まず今回の登場で、陰から隠れるように出てきたのが意味深です。そしてディクシアとの関連性もある。完璧無量大数軍で顔を合わせていた可能性もあるし、なんといっても王位争奪編では狙う側、狙われる側として闘っています。そしてアタルの灰を管理して、キン肉マンチームを陰から助けたという、アタルとの因縁もあります…候補としてはいい感じじゃないですか。

 それかもっと直接的に考えるとザ・マンか? 「もうさ、首を狙ってるんだったらいっそ、直接闘おうぜ」みたいな。アタル&ザ・マン、これはこれで仰天タッグじゃないですか。ただザ・マンは悪魔将軍との約束で“一生超人墓場から出るな”と言われているので無理かな?…とここまで書いた時点で、大きな過ちに気づきました。そもそも超人墓場に通じるワームホールは、アリステラがすでに密かに開通させていて、それをアタルが塞いだばかりだったんだった。ここで残虐の神にお願いするワームホールを超人墓場でリクエストすると、アタルの直近の仕事が無駄になってしまいます。そんな矛盾したことはありえないので…超人墓場にいる連中はリストから外れてしまいますね…。

 となると…もうニンジャ、ブロッケンのラインで決定か? いやいや、どうしても何か一捻り欲しいです(笑)。こいつがパートナーになったら祭りが起きるようなインパクトのあるやつ…アタルと因縁が深くて……!! いた! キン肉真弓!! キン肉族親子タッグ結成! それだ! それで行こう! というわけで

本命:キン肉真弓

でいきます…ってあるわけないだろ(笑)。ただこんな感じで日本中が盛り上がれるので、今回の「だが断る」騒動(笑)はたいした演出だと思いますよ、はい。しかしあれだなあ、アタルからご指名を受ける超人はおいしいだろうなあ。「オレ、あのキン肉アタルから指名されちゃったよ!」と、一生のステイタスになること請け合いです(笑)。言うなれば大物ハリウッド女優が新宿のホストクラブにお忍びで来て、指名されちゃったホストみたいな感じかな(笑)? あれ? 例えがおかしいかな(笑)?

 そしてもうひとつ気になることがあるんですよね。それはアタルが口にした、「邪悪の神とサタンは同じ穴のムジナ」という表現です。これは所属や源流が同じことを示しているのか、破滅的かつ利己的行動が同類項だということなのか。後者であればたいして気になることはないのですが、前者だとちょっと意味合いが違ってきます。というのも、設定がふわっとしているサタンの、新たな設定のヒントになるからです。アタルの言葉通りに受け取ると、サタンも神々の一員である(だった)ことを意味する可能性が高くなります。

 これは今シリーズにおいて、大きな意味合いを持つと思うんですよ。要はサタンの目的は何か、ということです。我々の知らない歴史が紐解かれる可能性も十分考えられます。このあたりも注目ですよね〜。

 その他気になった点は
・理想論と根性論だけでは納得しない、リアリストの兄貴。さすがは“真・友情パワー”提唱者。
・モニターに映るアタル、アリステラ、マリキータマンのスリーショットは、仲間同士にも見える(笑)。
・パイレートマンもなかなか起き上がれないな。
・今回も一言もしゃべらないマリキータマン(笑)。
・ジャスティスマンは来られると思うんだけどな。
・アタル&ジャスティスマン。このチームもかなり無敵(笑)。
・ブラックホールのロケーションムーブも使用不可なんだろうか?
・邪悪神を蔑むアリステラ、最高(笑)。
・魔界のモニターは井戸(笑)。
・超人墓場の電化製品は、すべてケースが石(笑)。
・神は誰かに憑依しないと闘えないのかな?
・だとすると、アリステラが殲滅したい神々とは、どうやって闘うんだろう?
・でもザ・マンは肉体を持って降下したしな…? よくわからん。
・黒目を出現させた残虐の神。あったんだ(笑)。

 こんなところでっす。

 

2019年6月17日(月) 両の眼を閉じた時!!
 サタンの張った結界に穴を開け、超人一人を呼び寄せたいと残虐の神に要求するアタル。「ようしわかった。その願い叶えてしんぜよう」と、残虐の神はアタルの要求を受け入れると「そのたったひとりの人選は、もうお前の中では決まっているのであろう?」とアタルに質問をします。

 それに対してアタルは「もちろんだ。オレの中でその選択の決意は揺るぎない。協力を仰ぎたいその人物はもう心に決めてある」と、迷いなく回答。その歯切れのよさに「に…兄さんが選ぶたったひとりの人物とは…一体…?」と、スグルは思わず漏らします。

 話がついたところで残虐の神が「では始めようぞ。キン肉アタルよ、サタンの結界から出したいというそのひとりを頭に思い浮かべるがよい。準備ができたら合図しろ。お前のタイミングでいつでも結界に穴を開けてやる!」と切り出すと、アタルは一度眼をつむり、その人物を思い浮かべます。そしてイメージが固まったところで両の眼をカッと見開き「今だ!」と残虐の神へ合図。「心得たーっ!」と残虐の神が口から光の球を放出すると、その光の球はアタルがキャッチした途端に光の鎗に変形し、アタルはそれを空に向かって投げつけます。

 すると空に亀裂が走り、空間に穴が出現。そこにアタルが腕を入れ「さあ来いーっ、掴んだぞーっ! 絶対に放さない」と、盛り上がった恋人同士が言うようなセリフを口にし(笑)、「オレがここに召喚したいのは、この男だーっ!」と、ひとりの超人を引きずり出しました。

 召喚された男は安土城のリングに着地。「よく来たな」とアタルが声をかけたその男は…なんとブロッケンJr.! しかし当人もあまりのことにやや呆然とした表情です。「久しぶりだな、ブロッケン」とアタルが声をかけると、「ソ…ソルジャー隊長、あまりに久々で…突然で…いろんな気持ちが交錯しすぎて、一体何からしゃべればいいかわからねぇが……しかしどうしてオレを?」と、まず素朴な疑問を口にするブロッケン。

 その質問に対して「フン、知れたこと。お前はこの世で誰よりもオレの思想を理解している。だから呼び出した」と、アタルは毅然と答えます。「思想…超人血盟軍の!」と、すぐに反応するブロッケン。続けてアタルは「ブロッケンよ、タッグというのはもちろん個々の力も大事だが、何よりお互いの信頼関係がものをいう。1+1の答えの値が無限に存在する闘いだ。その意味ではお前ほどオレのことを信頼してくれている超人はこの世にいない。もしかしたらそれは…スグル以上に深いところまで理解してくれているかもしれないと思えるほどにな」と、これ以上ないくらいの評価をブロッケンに送ります。

 「そ…そこまでオレのことを?」とブロッケンが返すと、「ああ、間違った評価はしていないと思っている。その判断をもとに共に闘うベストパートナーとして、お前を選びこうしてここに呼び寄せた。まさかとは思うが不服か?」と、自分の思いを素直に口にするアタル。それを聞いたブロッケンは「とんでもない、不服だなんて。いや、むしろこれ以上光栄なことはない。尊敬するアンタに選んでもらえて誰が不服だなんて思うものかっ!? し…しかしそれでもたったひとり選べた相手が…本当にこんな…」と、その高い評価に感動するも、本当に自分でいいのかという迷いや自信のなさを垣間見せます。

 しかしモニター越しに満面の笑みをみせるラーメンマンの表情が視界に入るとブロッケンは自信を取り戻し、「わかったソルジャー。アンタの判断は正しい。そしてアンタにこうして選んでもらった以上、それを絶対に後悔させないのがオレの仕事だ。そのためならオレはなんだってやってやるさ! 頼んだぜ隊長!」と、腹を括って宣言。するとアタルは「決まりだな。よろしく頼む」と、ガッチリとブロッケンの手を取ります。すると「もちろんだぜ!」と、ブロッケンのモチベーションはMAXまで急上昇。

 そしてアタルはアリステラへ視線を戻すと、「そういうことでお前たちの次の相手は、オレたちフルメタルジャケッツが引き受けよう!! 異存はあるか?」と、あらためてタッグマッチを提案します。それに対しアリステラが「いいだろう、認めてやる!」とその提案を受諾し次回に続く、です。

 いや〜、日本中で『誰がアタルのパートナーに選ばれるの? ドキドキ選手権』の予想が繰り広げられた1週間でした(笑)。私はキン肉真弓を予想していたのですが、その答えはブロッケンJr.でした。う〜ん、外れた(苦笑)。アタルが言葉を発する度に結界を張られている3ヶ所が描写されたのですが、キン肉宮殿がでたときに真弓が入っていたんですよ。前回はいなかったのに。だから「ひょっとして!?」と色めきたったんですけどね。ダメでした。え? 当たり前だろって感じですか? スミマセン…。

 しかしブロッケンが引きずり出されるまでのくだりを引っ張ること引っ張ること(笑)。身体の一部や大部分が露出していても、煙と陰で隠す隠す(笑)。だから誰なんだよ! と楽しみとワクワクでどうにかなりそうなのに、この引き伸ばし演出にイライラしたツッコミを心の中で入れたりして(苦笑)。そしてめくったページの先にはブロッケンJr.がドーン!! 中井画伯、渾身のブロッケンです。カッコイイ!!

 しかしこれは…予想の範疇のキャラとはいえ、大抜擢ですよ。彼は先シリーズでクラッシュマンを撃破してブレイクスルーし、キャラとしてはステイタスアップを果たしています。ですので、今回は先シリーズで活躍する機会がなかった、別の超人が日の目を見るのかな、とも思っていたんですよ。でも…過去の因縁路線で来ましたね。ど真ん中ストライクでゴリゴリの(笑)。

 でもこれは見方によっては、ゆで先生の過剰投資とも思えますよね。ちょっとひいきされすぎ? みたいな(苦笑)。まあそれくらいブロッケンのキャラとしての将来性を買っているのかもしれませんが。それともあれかな? サイコマン戦での“元本保証取り下げ事件”に対する償いなのかな(笑)? 「あのときは悪かったねぇ。今回は絶対に元本保証するからさ。いやいや、ホント、はしごは外さないから」」みたいな(笑)。でもさすがに今回の元本保証は確実だろ、いくらなんでも。

 とまあいろいろ書きましたけど、とにかくブロッケンはおいしいですよね。でもって、アタルのホメ殺しがまたハンパないんだ(笑)。「お前はこの世で誰よりもオレの思想を理解している。もしかしたらそれは…スグル以上に」なんて言われてますから! 実の弟以上だなんて、これ以上の称賛はないですよ。こんな風にね、若者を無責任に発奮させて大丈夫なんですか? アタル兄さん(苦笑)。ちゃんと責任とれるんですか? ホントにお願いしますよ?

 それでも並み居る実力者の中で、まだまだひよっこだと自覚している自分にそんな大任を果たせるのかと躊躇するブロッケンの謙虚さも、らしくていいですね。そしてそれを打開し、自信を持てるようになったきっかけが、もう一人の“尊敬するアンタ”であるラーメンマンの微笑みというのがまたいい。セリフは一切なし、でもその表情だけでブロッケンの背中を押し、見守ってくれている。いうなればブロッケンは二人の師匠から「お前ならできる」とエールを送られているわけです。もうね、この若僧恵まれすぎですよ(笑)。

 そして師弟タッグとも言える二人のタッグチーム名は“フルメタルジャケッツ”と、ミリタリー系の単語でまとめてきました。なるほど、それなりにしっくりはきますね。ただアタルがずいぶんとなめらかにそのチーム名を口にしたので、パートナー選びと同様に、チーム名もずいぶん前から決めていたのかな、なんて思ったりして(笑)。おそらく「ブロッケンとのタッグだからなぁ…ミリタリーズ? いやいや、違うな。サバイバルズ…ダサいかなぁ? じゃあ迷彩ズ…なんじゃそりゃ。迷彩って英語で何ていうのかな? ちょっと辞書を調べてみるか。フムフム、カモフラージュ…か。ザ・カモフラージュ。ダメだ、底抜けにダサい。そうだな、軍人という危険さをもっとアピールしたいな。最も危険なミッションを遂行するコンビ…モスト…デンジャラスコンビ? ダメだ、これブロッケンの一番の黒歴史じゃん!」みたいな自問自答があったんだろうなあ(笑)。

 とにかくこの試合でブロッケンが大きく飛躍すること請け合いです。ゆで先生が彼の成長をどのように表現するのか楽しみですね。

 その他気になった点は
・ネプチューンマンはフェイク要員で使われたなあ。今回も一人だけアップになるし。意味深演出に騙された人多いんじゃないかな?
・おっさん顔の神の口から放出された物体をキャッチするのは生理的に嫌だな(苦笑)。
・ゴワゴワ変形はこのマンガでは常識。だれも突っ込まない(笑)。
・アタルは鎗を扱うことが多いな。
・空にヒビが入るのもこのマンガでは常識。突っ込みに値しない(笑)。
・ブロッケン以外の血盟軍メンバーは、若干嫉妬してるのかな?
・アタルのような会話テクニックで妄信者は作られるのかな?
・フルメタルジャケッツのツーショットはサマになっている。カッコいい。
・今回も一言もしゃべらないマリキータマン(笑)。

 こんなところでしょうかね。

 

2019年6月24日(月) ブロッケンJr.の血盟!!
 両軍の同意で決定したキン肉マンソルジャー&ブロッケンJr.VSアリステラ&マリキータマン。「しかしキン肉アタルよ、お前の配下には十分な実績を持つ者が他にいたはずだ。改めて聞くが、本当にソイツでいいんだな?」と、アリステラは聞きようによっては、人選に無理があるのではないかとでも言いたげ確認をアタルに投げかけると、甘く見られたブロッケンは「グッ…」と、拳を握りしめます。

 するとアタルは「フン…お前たちがコイツの何を知ってる? 少なくともお前たちよりはオレのほうがよく知っている。そのオレが他の選択肢を排してまで選んだんだ。そこにお前たちが文句をつける道理はあるか? なぁ、オメガマン・アリステラよ」と、自身の選択が最高の選択であると、キッパリと答えます。その毅然とした態度にアリステラは「なるほど、よくわかった。失礼な物言いをしたな。今の発言は詫びよう。お前にもな」と、素直にアタルとブロッケンの両者に謝罪をします。

 そしてアリステラは、先の闘いで崩落寸前の安土城リングに代わる闘いの場所をどうするか確認してきます。その時にか細い声で「な…なら…いい場所がある…」と発したのは、生き絶えたと思われていたフェニックス。「久しぶりだな、ソルジャー…いやさキン肉アタル…」と声をかけると、アタルは「お前の言う新たな場所というのはどこのことだ?」と、世間話を端折り、単刀直入にフェニックスに問います。

 するとフェニックスは「フッ…まずはそうだな、その場所は…ここだ」と、ある地点が映し出されたモニターを指差します。それを見たフルメタルジャケッツは「こ…ここは…!」と反応。「そうだ…かつてオレたちとお前たちが闘ったあの…関ヶ原だ」と、フェニックスが答えを言うと、「忘れもしねぇ、あれはオレたちが雌雄を決した浮遊立方体リング、まだあそこにあったのか…」と、ブロッケンが叫びます。

 しかし残骸にしか見えないそれに「オレたちの闘いに耐えられる試合場になるとは思えんが?」と、アリステラが疑問を呈すると、「オレの用意周到さをみくびるな。今回の決戦場に不測の事態も起こりうることを想定し、予備の戦場を調べておいた。このすぐ近くに適した場所はないかと」と、フェニックスは答えます。その選択に「そうか、関ヶ原はここ安土から目と鼻のともいえる場所にある!!」と納得するブロッケン。

 「そして既に確認済みだ。あのリングは…まだ 生きている…そう、闘いを求める超人たちの強い意志に反応して…」とフェニックスがリモコンを取り出すと、リングが発光して反応。同時に大地が揺れ出し、地中から浮遊立方体リングが復活して空中に浮き上がり、フェニックスが「これで次の舞台の御膳立ては適した整った」とニヤリと笑って次回に続く、です。

 大盛り上がりのプロローグとなっておりますが、ブロッケンはチクリと嫌味を言われましたねぇ〜。簡単に言えば「お前で大丈夫なの? もっと強いやついるじゃん」と敵から指摘されてしまうという。たしかに屈辱なのですが、ブロッケンはこういうのがあってこそ伸びるタイプですから(苦笑)。

 そんな敵の失礼な言動に、アタルはシビれる返しでブロッケンの名誉を守ります。前回のホメ殺しといい、もうブロッケンは完全に骨抜きですよね、アタルに。「隊長、もう好きにしてくれぇ〜っ!」みたいな(笑)。でもアタルは本気でブロッケンを買っているのでしょうね。伸びしろという点で育て甲斐があるのでしょう。

 そう考えると、アタルは育成者なのかもしれませんね。ここら辺、兄弟でもスグルと大きく違うところです。スグルには“育成”という能力はないですから。そういった概念も見られないくらいです。まあ本人が意識しなくても、彼に接したまわりが勝手に育ってくれるという、特種能力ともいえるんですけどね。ところがソルジャーは育成者としてのマインドが色濃くある。教育者といってもいいかもしれません。ある意味『3年B組アタル先生』ですよ(笑)。

 一方、素直に非礼を詫びたアリステラにも、新しい悪役像の姿が見えましたね。相手を嘲り、貶める。これが普通の悪役像なのですが、彼にはそれに染まらない分別と礼節がある。言うなれば相手をリスペクトできる精神を持っている。これが彼をただの悪役にしていない、新鮮な個性ですよ。これはね、オメガマン・アリステラに深みを与える、強力な個性だと思いますね。個人的にはアタルのみならず、若僧のブロッケンにも真摯に謝罪しているところに好感が持てます。やはりね、彼はオメガの正義超人なんですよ。

 そして今回びっくりしたのが、フェニックスの生存事実が明らかになったことです。完全に死んだと思っていましたので(苦笑)。まあ嬉しいですけどね。オメガの方もパイレートマンが生存したから、おあいこなのかな? ただこれで因縁の二人が会話することが可能となりました。まあ一方的に卑劣な罠にはめられたアタルの方が、フェニックスに対して言いたいことはあるんでしょうけど、リアリストの彼はそんな感傷話をあっさりと断ち切りましたね(笑)。逆にフェニックスの方が少し身の上話をしたそうな雰囲気だったので、バッサリとスルーされてちょっと哀れでした(苦笑)。

 そんなフェニックスの次の役割は、新たな試合場の提案でした。さすがは知性派超人、いろいろとぬかりがない。自分で「オレの用意周到さをみくびるな」と言っちゃうところでちょっと吹き出しちゃったんですけどね。相変わらず自信過剰なヤツだな、なんて(苦笑)。でも『王位争奪編』では宇宙超人委員会から試合会場の企画・設置運営を受託しているんじゃないかと思わせるくらい、やりたい放題に試合場をカスタマイズしていたので(笑)、このくらい彼にとっちゃたいした仕事じゃないんでしょうね。それこそ運命の4王子が国立超人博物館に集結したとき、満場一致で「会場設営・運営担当」に推挙されたんでしょう。ゼブラとかに「細かいことは全部やっといて」みたいな(笑)。

 その会場は、超人血盟軍にとってはホロ苦い思い出がある関ヶ原の浮遊立方体リング。トラウマ的にはフルメタルジャケッツにとっていい会場ではないですね。このあたり、フェニックスもチクリと攻めてきますな(笑)。そしてこのマンガでは非常に多い、突然のリモコン操作。もうね、お家芸ですよ(笑)。いつも思うんだけど、リモコンの設定って誰がいつやってるのかなぁ? 事前にフェニックスが現地入りして、状況を確認して、そしてリモコン電波を設定するのかな? 用意周到な彼のことだから、今回の4会場すべてをロケハンして、それぞれに不測の事態の近隣代替地をも選んでいた可能性がありますよね(笑)。となると、彼は8会場ほど用意していたのかな? まあよく働く方ですよね(笑)。

 というわけで、ノスタルジックな会場が出現し、次回からゴングなのかな? 見たところ6面全部は使えそうもないですね。上部1面リングで行われる雰囲気です。

 その他気になった点は
・フルメタルジャケッツの和名は“完全被甲弾”。韓流アイドルみたい(笑)。
・「仲良く新たなリングでも設営しなおすか?」と、冗談も言えるアリステラ。
・でもオメガは設営得意そう(笑)。
・田んぼの所有者は、あのリングの断片が露出していて気にならなかったのだろうか?
・「あの一角だけ稲刈りがしづらいだ」みたいな(笑)。
・ドイツ人なのに、日本の局地的地理に詳しすぎるブロッケンJr.。
・今回も一言もしゃべらなかったマリキータマン。

 こんなところですかねぇ。

 

2019年7月3日(月) 食えない男!!
 再び動き出した関ヶ原の立体浮遊リング。その仕掛けを用意していたフェニックスは「キン肉アタルよ…かつてお前にもひどいことをした。その非道はもはや弁解のしようもない。だが…今はこうして同じ目的のために…動いている」と、アタルに対して、懺悔ともとれる言葉を発します。

 するとアタルは「フェニックスよ、言葉はいらない。これまでの行動でお前の気持ちはすでに十分伝わっている。それが…男というものだ」と、過去の因縁の清算を意味する、しびれる様な言葉を端的に返します。それに対してフェニックスは「フフ、やはり食えんな、お前という男は…ならばオレたちの目的はひとつだ」と、彼なりの感謝の意を述べると、お互いにアイコンタクトで頷きあいます。そして「あとはお前に……託した…ぞ」と、アタルにすべてを託したあと、フェニックスは意識を失います。

 アタルはオメガの二人に向き直り、「これで諸々決まったな。あとは何か決めておくことはあるか?」と問うと、アリステラは「ないな。場所は理解した。我らは先に行っている。お前たちもなるべく早くくるんだな。日没前には勝負を決したい! では先に関ヶ原で待っているぞ」と答え、マリキータマンと共に飛行して関ヶ原に向かいます。

 安土城リングでは、モニター越しにスグルが「ブロッケン…本来なら私が闘わねばならないところだったのが…結果的に私の役目を押しつけるような形となってしまった。申し訳ない」と、ブロッケンJr.に対して謝罪。しかし「何を言ってやがるんだキン肉マン! むしろオレたちはウズウズしていたんだ。おかげでようやく出てこられてありがてぇくらいだぜ!」と、水臭いことを言うなとばかりの、カラッとした返答をするブロッケン。

 続けて「それにお前の代わりだろ? オレに任せとけ。ソルジャー隊長とのコンビなら、オレはお前以上にうまくやれる。いや、必ずやってやるさ! だからお前はしっかり休んでおけ」と、スグルに気を使い、前向きな任務遂行宣言を行います。その気遣いに礼をいうスグル。

 すると突然モニターの画面が乱れ、「ちょっと待ってくれ。オレにもひとこと言わせてくれ」と割り込んできたのがサグラダ・ファミリアにいるウルフマン。「ブロッケン! かつてオレはお前とコンビを結成したが、その実力をしっかり発揮できないままやられちまった。それがずっと悔いなんだ」と、モースト・デンジャラス・コンビ時代の失態を口にすると、ブロッケンも「ああ、オレだってもちろん忘れもしねぇ、お前とのタッグのことは!」と反応します。

 そしてウルフマンは「そのお前がこれから超人界の命運をかけた大一番を闘うってんだ。だからオレに何ができるってわけでもねぇが、ただひとこと、白星取ってこい!」と無骨なエールを送ります。それを聞いたブロッケンは笑みを浮かべ「お前に言われりゃ百人力だ! あの日の雪辱ごと晴らしてやるから、よく見ておけよな!」と、元タッグパートナーに勇壮な決意を宣言しました。

 そしてアタルは気を失っているフェニックスに対し「では行ってくる、フェニックス」と声をかけると、ブロッケンと共に駆け足で関ヶ原に向かいます。その顛末を一通り見て「兄さん、ブロッケン、頼んだぞ」とフルメタルジャケッツに静かにエールを送るスグル。

 関ヶ原の立体浮遊リングには、オメガの二人が早速到着。アリステラは「いよいよキン肉マン本人ではないが、それと同等の力を秘めると思われる同族の男と闘うことになる」と、大きなターニングポイントとなるであろう闘いに向けて気合を入れ直します。マリキータマンも「ああ、お前にとっては念願の闘いだ。長年お前を見てきたオレとしても、この機会には胸が躍る」と、同志の意気込みに同調。

 しかしアリステラは「だがこれも所詮は通過点。我々の最終目的はあくまでも…ザ・マンの首だ」と、この闘いが最終目的ではないことも自らに言い聞かせます。マリキータマンは「もちろんさ」とそれに対してもきちんと同調をするも、「だが必要な通過点だ。この一戦の闘い方次第でオメガの命運は決まるといっていい。オレはそう思っている」と、この試合も大事なステップであることを主たるアリステラに念押すると、アリステラは「そうだな、そのためのサポート役…オレにとってお前以上にその役目をこなせるヤツはいない。頼んだぞ、マリキータ!」と檄を飛ばし、マリキータマンとガッチリ握手。マリキータマンも「任せておけ!」とそれを快諾します。

 そんなオメガのやりとりの中、フルメタルジャケッツが関ヶ原に到着。「戻ってきたな、またこの地に」とアタルが言うと、「ああ、そうだ。戻ってきたんだ」とブロッケンが答えて次回に続く、です。

 今回はそれぞれ因縁やら関係性のある相手との、マンツーマンの会話が多かったですね。はじめにアタルとフェニックス、そしてブロッケンとスグル、続いてブロッケンとウルフマン、最後にアリステラとマリキータマン。今回はこのあたりに着目していきましょう。

 まずはアタルとフェニックスです。前回は実務的な話をアタルに優先され、身の上話をスルーされた(笑)フェニックスですが、今回やっときちんとした謝罪の言葉を述べることができました。たしかに過去にフェニックスがアタルに対して行った行動はひどいもんだったですからね(苦笑)。本人が言うとおり、まさに非道。あのへんのくだりから、当時中学生だった私は急速にフェニックスが嫌いになりましたからね。彼の謝罪は私への謝罪も同然ですよ(笑)。

 それに対するアタル兄さんの対応が神対応。「みなまで言うな。行動ですべてがわかる。それが男だ」と、好感度200%アップのセリフをさらりと言いのけましたよ! あの人、次の超人総選挙もぶっちぎりの1位を狙ってますよ(笑)! でもこれはアタルのキャラクターというよりは、ゆで先生の理想とする思想なんだろうなあ、きっと。これに対してフェニックスが苦笑いをしてしまうというリアクションもすごくいいです。これによって「食えない男」という評価が、最大級の賛辞であることを指し示すことになりました。

 ブロッケンとスグルについては、ブロッケンの男気が光っていますね。難役を押しつける形となったことに引け目を感じているスグルを思いやり、「逆にありがてぇ。お前はしっかり休んでおけ」と、スグルの気持ちを軽くさせてあげています。さらには「お前以上にうまくやれる」という頼もしい言葉で相手に安心感を与えています。ちょっと自信過剰で「若僧のくせに!」と突っ込まれそうですが(笑)、若者の意気込みという爽やかさがそれを勝っていますね。

 そして今回のゆで先生のファインプレイは、ウルフマンとブロッケンの会話を挿入したことです。黒歴史たる『モースト・デンジャラス・コンビ』の名誉回復の場をここに提供してくれました。そうなんだよな、宇宙タッグトーナメントでウルフマンが知らぬ間に死亡ステイタスになってから(笑)、この二人のツーショットってまるでなかったので、30年ぶりの会話なんですよ、実際のところ。それだけにとても感慨深い…。

 特にウルフマンは先のスグルVSパイレートマン戦において、“類まれなる口の悪さで相手を鼓舞する”という特技を会得したので(笑)、今回もブロッケンに粋なはっぱをかけまくってほしいですね。ブロッケンがピンチになったとき、「ドイツの軍人野郎の根性はこんなもんか!? 元は人間だからこんなもんなのか!! 悔しくねぇのか!!」みたいな(笑)。

 でもこのように彼の激に需要が出てきたのは、やはりルナイトという強敵を打ち破ったという実績が醸し出す、キャラの“格”が大きな要因だと思うんですよ。今のウルフマンには「お前が言うな」という批判はおそらく出ないでしょう。そしてブロッケンは大注目の中、アタルのパートナーに選ばれるというシンデレラボーイを現在進行形で演じている。この先の大ブレイクも約束されたも同然でしょう。つまり…このタイミングでの『モースト・デンジャラス・コンビ』の汚名返上は最も効果的であることが再確認できるんです。いや〜ゆで先生、グッジョブですよ、ホント(笑)。それだけに前シリーズでミスターカーメンが復活したときに、ブロッケンとの会話が実現できなかったことに悔いが残ります…え? それは私だけ(笑)?

 そして最後にオメガ最強コンビの二人の会話です。久々にマリキータマンがしゃべりましたが(笑)、この二人も正義超人に負けないくらい、お互いの信頼度が高いタッグであることがわかります。ここで印象的なのが、マリキータマンが2としての役割を見事にこなしている点です。トップが道を逸れぬよう、冷静な分析と意見を進言する様は、まさにトップを補佐する参謀、もしくは右腕そのもの。そんな右腕を絶対的に信頼し、「お前しかいない」と部下を発奮させるトップ。なんだこれは? 超人格闘というジャンルを借りた、サラリーマンマンガなのか(笑)? でも熱いじゃねぇが、オメガの六鎗客! なんて読者の感情移入を煽るのにはかなり効果的です。

 そんな感じで「どっちも負けてほしくないな〜」というタッグマッチは、とうとう次回ゴングのようです。ひじょうに楽しみですね。

 その他気になった点は
・フェニックスに死亡フラグが立ったのかどうか、ようわからん。
・モニターの中継切替をやっているのは誰なんだ。有能だな(笑)。
・正義超人の移動手段は伝統的なマラソン。お家芸(笑)。
・ところどころ目立つ“牛丼おじさん”ことドン・ピカデリオーネ。

 こんなところです。

  

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