七つの海

1991(平成3)年 第21・22合併号

 

七つの海 週刊少年ジャンプ1991年21・22合併号

 

 

解    説

今回の「オレジャン掲載用マンガ」を選別するまで、この読切作品のことは、正直言ってさっぱりと覚えていませんでした。が、久々に読み返したところ、非常によく構成された作品であったことがわかり、今回の掲載に至ったわけです。

主人公であるユージは勉強も運動も苦手で、しかもアトピー性の皮膚炎をもっているという設定。それらがコンプレックスとなり、ゲームの世界へ憧れを馳せ、現実逃避をしている少年なんですね。そんな少年が、少年時代のじいちゃんとの交流で大きく成長していくといったストーリーです。

根底にあるテーマは、現実と向き合って逃sげずに成長することなんですが、それを表現するための手段が秀逸なんです。物語の大枠をゲームのストーリーに絡めて暗喩した上で、保健室の先生への憧れと別れや、具現化された少年時代のじいちゃんとの交流など、ファンタジー要素を上手に絡め、良質なストーリーを展開しているんですね。

そして少年はみずからの意志で現実と向き合うことを宣言するわけです。少年から素敵な大人になるために。そこに大きな精神的成長が見られるんですよね。わずか35ページでこれらの要素をまとめた構成力に脱帽ですよ。

 

 

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