サクレツ隊結成!

 それは友人の川俣くん(仮名:男性)の、何気ない思いつきがはじまりだった。

 当時オレと川俣くんと村木くん(仮名:男性)は、よく3人でつるんで遊んでいた。その日も東武ストアで鬼ごっこをしたりして(迷惑なガキ・・・)、楽しく遊んでいたのである。6年生の2月くらいだったと思う。たしか入学セールかなにかで、ランドセルやらノートやら筆箱やらが一角に展示されていたのを覚えている。そこで狂ったように流れていた入学テーマソングがあった。

♪てんさい・しゅうさい・おちゃのこさいさい、てんさい・しゅうさい・おちゃのこさいさい・・・♪

たしかこんなフレーズだったと思う。このイカレつつもノリノリのテーマが何気にこびりついていたオレらは、よくふざけてこの歌を口ずさんだりしていた。そのとき川俣くんがこういったのである。

「このテーマの歌詞を変えて、オレらの歌にしないか?」

 そいつあいい!という、オレと村木くんの単純きわまる賛成で、オレらはグループを結成することにした。まずは名前をつけなければなるまい。

オレ「どんなのがいいかな。やっぱカッコいいのにしたいよな」
川俣「シブガキ隊とか少年隊とかがあるから、やっぱ『〇〇隊』みたいのがいいんじゃね?」

(参考資料)

スシ食いねえ!シブガキ隊です      少年隊です。カッチャンが中央に!

村木「〇〇隊かあー。何かあるかな?」
川俣「・・・!これどう?『サクレツ隊』!なんか弾けてる感じでいいじゃん!」
オレ「いいね!『サクレツ隊』!」
村木「よし、『サクレツ隊』でいこう!」

と、なんとも恥ずかしいグループ、『サクレツ隊』は結成されたのである。

 次に決めるのはサクレツ隊のデビュー曲である。上記したように、東武ストアで流れていた入学ソングを改良することは決定していたので、必死に歌詞を考えた。その結果、世にも恐ろしい歌詞が誕生したのである。

サクレツ隊の歌

〔サビ〕

サクレツしたゼ ハートがドキリ!

サクレツしたゼ ハートがドキリ!

(間奏)

〔Aメロ〕

昨日オレは 待ってたんだゼ(オレパート)

雨の中を 独り孤独に(村木パート)

お前オレのこと どう想ってんだよ!(川俣パート)

〔サビ〕

サクレツしたゼ ハートがドキリ!

サクレツしたゼ ハートがドキリ!



 すいません、恥ずかしくて書いていられなくなりました・・・。とりあえず森雪之丞もシッポをまいて逃げ出すようなこのチープな歌詞!つーかオレが逃げたいくらいです。どうやら恋愛をテーマにした80年代風アイドルソングを狙ってみたらしいが、なんなんでしょう、これは。

 出だしからサビではじまり、間奏をはさんでAメロ。そしてBメロをすっとばして、すぐにサビ。メチャクチャだよ!っていうか、「ハートがドキリ!」っていったい・・・。

 まあ手がつけられない歌詞ではあるが、小6といえば多感な思春期のはじまりだからね。ちょっとマセた歌詞を創ってみたいという欲求もあったのかもしれません。実際創ったはいいけど、正直恥ずかしくてね。オレパートの

「昨日オレは・・・」

の出だしだけで大爆笑なんですわ。テレちゃって。わかってはいたんだよ、この歌詞が当時どんなに背伸びした歌詞で、しかもどんなに恥ずかしくチープなものであるかということに。子どもながら。

 しかしオレ達サクレツ隊は、さらに大胆な行動をとったのであった。視聴覚室での、振り付けをともなったレッスンの断行である。あ・・・「視聴覚室」という単語が懐かしい・・・。

 放課後の視聴覚室に滅多に人が訪れないことは、すでに調査済みであった。しかも防音壁も備えてあるし、絶好の練習場所であったわけだ。オレ達サクレツ隊は立ち位置を決め、振り付けを考えながら何度も練習を繰り返した。

♪サクレツしたゼ ハートがドキリ! サクレツしたゼ ハートがドキリ!♪・・・

 ほら、あれだよ。街中でラジカセ鳴らしてダンスの練習してる人がいるでしょ。あれあれ。あれの走りだよ。時代を先取りしてたんだよ、オレ達サクレツ隊は!(強引!?

 しかし事件は唐突に起きた。デビュー?まで極秘で進められるはずであったこの秘密特訓の現場を、女子に覗かれてしまったのだ!

アハハハハ!

と笑いながら廊下を駆けていった女子達。あー、そうだろうよ!おかしかったろうよ!オレだっておかしいもん!

 秘密のなりきり特訓を覗かれ、しかも笑われたオレ達サクレツ隊。さすがにヘコんだわけで。それ以来視聴覚室での特訓はなくなり、サクレツ隊のデビューは幻に終わったのでした。

(2004年5月5日)

次回予告!

 惜しくも?デビューを逃したサクレツ隊であったが、なんとこの後さらに大胆な行動をとることに!急げ、次ページ!!

 

 

 

 

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